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短歌月評

時代をうたう意志=加藤英彦

・顎(あぎと)まで沈みて雨の音を聴くいくつになっても秋はさびしい

 季節が心に落とす影は歳月を重ねるほどに陰翳(いんえい)を濃くしたろう。二十歳の秋は恋の憂いであったかも知れぬが、古稀の秋に人生の濃淡は紛れもない。それは円熟とともにやがて来る冬を予感させる。右は久々湊盈子の第十歌集『麻裳(あさも)よし』にある。

 久々湊は権力への抵抗を詠(うた)い沖縄を詠い、舅(しゅうと)の介護を詠うなかで自らを問い続けてきた歌人である。時代を詠うとは今を生きる“私”を問うことに他ならない。そんなときふと懐かしさにこころ熱くすることがある。

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