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社説

小泉環境相の「育休」 男性も取りやすい社会に

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 小泉進次郎環境相が育児のために休暇を取得する。男性閣僚が事前に公言して取得した例はこれまで確認されておらず、注目されている。

 生後3カ月までに計2週間程度を取得する。出産への立ち会いで最初の休みを取った。

 国会議員や閣僚には、会社員などと違い育児休業(育休)制度はない。在宅テレワークの活用や、時短勤務で時間をつくる。

 政府は2020年度から、男性の国家公務員が育児休業・休暇を1カ月以上取るよう促す。これに比べれば短期間で物足りないが、母子の心身のケアのために有益だ。

 政界では、応援よりも冷ややかな声が目立つ。「まずは職員が休める環境を整えるべきだ」「議員の特権とみられないか」などだ。

 だが、組織のトップが率先して育休を取れば、全体の育休取得にプラスに働く。小泉氏の選択は一石を投じたといえる。

 三重県などの知事が、短期間ながら育休を取った先例もある。ニュージーランドでは女性のアーダン首相が産休を取得した。

 小泉氏の育休に注目が集まること自体が、日本で男性の育休取得が進んでいないことの裏返しだ。

 日本の男性向け育休制度は、実は給付金や期間が先進国の中でも充実している。ただ、取得率は18年度で6・16%と低い。女性の8割と開きが大きい。男性の取得期間は5日未満が4割弱と短いことも問題だ。

 民間調査では、男性が育休を取れなかった理由は「仕事の代替要員がいない」「取得できる雰囲気が職場にない」「収入が減る」が上位に入る。職場環境の整備が欠かせない。

 民間企業では、男性に1カ月程度の育休取得を促す取り組みが出てきている。部下の取得状況を上司の人事評価に反映したり、一部を有給としたりするなど、かけ声だけに終わらせない策を講じている。

 政府も、育休の給付金を一定期間引き上げることを検討している。育休をきっかけに男性が子育てに関わる時間が増えれば、少子化対策につながるとの期待もある。

 小泉氏の育休がパフォーマンスに終わっては意味がない。育休後を含めて、男性も積極的に育児に関わる社会を目指すべきだ。

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