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千葉から東京へ、野菜行商の歴史伝える「担ぎ台」保存へ JR成田線湖北駅

JR小林駅(千葉県印西市)から成田線を使って東京・日暮里駅に到着した野菜行商の女性たち=1964年11月

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 千葉県我孫子市のJR成田線湖北駅ホームにある、かつて盛んだった東京への野菜行商を支えた「担ぎ台」(行商台)が、歴史史料として活用されることになった。駅の改良工事に伴い7台すべて撤去される予定だったが、市が保存を要望。JR東日本千葉支社は3台をそのまま残し、4台を市や鉄道博物館(さいたま市)などに引き取ってもらうことにした。2台を受け取った我孫子市はイベントで展示するなどして野菜行商の歴史を後世に伝えることにしている。

 担ぎ台と呼ばれる台は鉄製で幅33センチ、高さ67センチ、長さ3メートル。設置された時期は不明だが、かつて数十キロの野菜を担いでいた行商の女性たちが列車が到着するまでの間、荷物を背負ったまま一休みできるよう設置された。腰掛けるには高すぎ、今はほとんどの乗客は担ぎ台と知らずに荷物置きなどとして利用している。

湖北駅に残された担ぎ台。今は乗客の荷物の置き場所として利用されている=千葉県我孫子市で2020年1月17日、橋本利昭撮影

 撤去話が持ち上がったのは2019年春。電車とホームの段差をなくすためホームのかさ上げ工事をすることになり、JRが我孫子市に処分する方針を伝えた。これに対し、市側は「歴史的に貴重な民具」として残すことを要望。JRは3台を残し、4台を撤去することにした。

 担ぎ台は沿線の行商人で組織する組合が設置し、所有していたとみられる。だが、組合は既に消滅。このため撤去に際しJRは駅構内に張り紙をして所有者を探したが、手がかりは得られなかった。そこで引き取りを希望した我孫子市、鉄道博物館、県立房総のむら(栄町)に活用してもらうことにした。

 15日に2台を引き取った我孫子市は2月4~16日に市生涯学習センターアビスタで開く「成田線の歴史と千葉の鉄道写真展」(入場無料)で1台を展示。近く引き取る予定の房総のむらは「成田線沿線の博物館にとっては大事な民俗資料。体験用に活用できれば」と喜んでいる。また、鉄道博物館では活用法は決まっていないものの、「貴重な史料なので保管したい」としている。【橋本利昭】

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