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社説

新型肺炎の感染拡大 日本も危機感持ち対応を

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 中国の武漢市で集団発生した新型肺炎の感染が拡大している。23日現在、中国国内の患者は570人以上に上り、17人が死亡した。北京市、上海市、広東省などでも感染が確認され、日本やタイ、米国、韓国、台湾、マカオにも広がっている。

 患者の増加に加え注目されるのが15人に達する医療従事者の感染だ。新型コロナウイルスの人から人への感染が起きている証拠であり、中国当局は一部のコミュニティーで地域内の感染が広がっていることも認めている。

 ウイルスの性質には不明な点があるが、人から人への感染が起きている以上、感染者・患者はさらに増えるだろう。これまでのところ、重症急性呼吸器症候群(SARS)や中東呼吸器症候群(MERS)に比べ病原性は弱いとみられるが、それでも感染者が増えれば死者も増える。

 緊急委員会を開いた世界保健機関(WHO)の対応も参考にしつつ、日本も世界も危機感を持って対応すべき局面だ。

 25日の旧正月(春節)を前に、武漢市は航空機や鉄道、バス、フェリーなどの発着を停止し、人の出入りを抑制する事実上の「地域封鎖」に踏み切った。強権発動であり、SARSの時に感染拡大を招いて国際的非難を浴びた中国政府の危機意識が感じられる。

 感染抑制への効果は期待したいが、すでに他の地域に飛び火しているため封じ込めは容易ではないと考えられる。日本でも患者が増加する可能性は念頭におかねばならない。

 これまでのところ死亡者は高齢者や持病のある人などに集中しているようだ。健康な人が過剰に恐れる必要はないが、弱者を守る手立ては尽くす必要がある。

 検疫は必要だが、呼吸器感染症を水際で完全に阻止することはできない。政府は発生状況を把握する感染症サーベイランスを強化し、感染者が増えた時に医療機関がどう対応するか、事前に準備しておくことが大事だ。2009年の新型インフルエンザ発生時の対応を参考に、当時の反省点も振り返っておきたい。

 日常的にはせっけんを使ったこまめな手洗いやせきなどの症状がある人のマスク着用が感染防止につながる。インフルエンザ予防にも有効だ。

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