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国内初のATS使った自動運転列車 夜間走行試験に乗ってみた

JR九州が進める自動運転の試験車両=福岡市で2019年12月28日午前2時7分、浅川大樹撮影

 JR九州が在来線での自動運転の実用化に向け、昨年末から福岡市で夜間走行試験に乗り出している。既存の自動列車停止装置(ATS)を活用した国内初のシステムで、国土交通省は実用化に向け、必要な省令改正も視野に検討している。報道公開された自動運転の試験車両に記者が同乗し、開発状況や課題を取材した。

 昨年12月28日未明、福岡市のJR香椎(かしい)線雁ノ巣(がんのす)駅。運転士が「時刻よし、戸閉(とじ)めよし、出発進行」と指をさしながら確認し、二つの白い発車ボタンを同時に押すと、電車はゆっくりと動き出した。信号機の状況を検知して徐々に加速し、隣の奈多(なた)駅に近づくとスムーズに減速してホーム上で停止した。一連の走行は全て自動だ。

 運転席の様子は普段とほぼ同じで、違うのは運転士の手元だけ。いつもは「マスコン」と呼ばれるレバーを握って速度を調整するが、加減速は自動化されているため、運転士は赤い緊急停止ボタンに左手を添える。人などが線路内に侵入した際、即座に押せるように注意深く備えていた。

 走行試験は香椎線西戸崎(さいとざき)―香椎間(計6駅)を各駅停車で往復する形で実施した。「通常の運転士と変わらない加速と減速になってきた」。立ち会った古宮洋二鉄道事業本部長は乗り心地に満足した様子で語った。車内に立っての取材だったが、加減速のせいでふらつくといった違和感はなかった。約2カ月前に実施したシステムの動作確認時は減速がやや急で、ブレーキのかけ具合の微調整を重ねたという。

 また、停止場所がホーム上の所定位置からどの程度ずれたかも記録した。この日は前後40~90センチ程度の誤差。担当者は「運転士の試験は前後2メートルの誤差までが許容範囲で、この程度なら問題視されない。合格ラインだ」と胸を張った。JR九州の在来線の駅にはホームドアがほぼ設置されておら…

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