特集

今週の本棚

「面白い!読ませる!」と好評の読書欄。魅力ある評者が次々と登場し、独自に選んだ本をたっぷりの分量で紹介。

特集一覧

今週の本棚

伊東光晴・評 『“フランスかぶれ”ニッポン』=橘木俊詔・著

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷

 (藤原書店・2860円)

経済力、軍事力よりも強い文化の力

 「ふらんすへ行きたしと思へども、ふらんすはあまりに遠し、せめて……」という萩原朔太郎の『純情小曲集』の詩の一部から、この本ははじまっている。

 フランスが遠かったのは、明治、大正の昔だけではない。敗戦後、学生時代をすごした私も、フランスははるかに遠く、ルネ・クレールの映画とパリ祭のシャンソンがかもし出す憧れの国であった。

 日本にとって重要な国は、戦前も戦後も、今もアメリカである。だが、アメリカに憧れた人を私は知らない。

この記事は有料記事です。

残り1711文字(全文1951文字)

あわせて読みたい

マイページでフォローする

この記事の特集・連載
すべて見る

ニュース特集