さよなら「ネガティブ正代」 最後まで優勝争い 「未完の大器」に高まる期待

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正代=東京・両国国技館で2020年1月20日、喜屋武真之介撮影
正代=東京・両国国技館で2020年1月20日、喜屋武真之介撮影

大相撲初場所千秋楽(26日、東京・両国国技館)

 勝負の世界に生きる力士像とはかけ離れた消極的発言が続き、「ネガティブ」と呼ばれた西前頭4枚目の正代(28)=本名・正代直也、時津風部屋=が大相撲初場所千秋楽の26日、御嶽海(27)を破り13勝2敗で場所を終えた。優勝は結びで大関・貴景勝(23)を破った徳勝龍(33)にさらわれたが、最後まで優勝を争った「未完の大器」への期待は高まる。

 「学生時代から大きな舞台ほど力を発揮した」と話すのは東京農業大相撲部の安井和男監督。自身もアマチュア相撲の名選手だった安井監督は正代の在学中は直接指導する立場にはなかったが、「愛弟子」として成長を見守り続けている。

 正代に「消極的」のイメージがつきまとうのは、東農大2年で学生横綱となり、通常の力士が踏む序ノ口、序二段、三段目の各段を飛び越えて幕下からスタートする資格を得たにもかかわらず、学業を選んだのが始まりだろう。

 4年生で主要タイトルが取れず、2014年春場所で初土俵、翌夏場所で序ノ口デビューした。2年生で角界入りを選ばなかったことについて、安井監督はむしろ評価している。「大相撲の道を進むなら、下からはい上がっていくべきだ」と考えるからだ。

 正代が「ネガティブ」という評判を決定づけたのは…

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