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社説

東証の市場再編案 看板掛け替えで終わりか

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 これで株式市場の活性化につながるかは疑問だ。

 東京証券取引所の再編を巡り、金融庁の金融審議会が改革案をまとめた。東証が今後具体化し、再来年をめどに実施するという。

 焦点は、東証の4市場のうち、最上位の第1部を衣替えするプライム市場(仮称)の上場基準をどこまで厳しくするか、だった。

 1部上場は現在2100社超と、東証の上場企業全体の約6割が集中する。本来、日本を代表する企業の集まりのはずだが、企業価値を示す株式の時価総額で20兆円超の巨大企業から、数十億円に過ぎない企業まで混在している。

 海外や個人の投資家に特徴が分かりにくく、日本の株式市場の地盤沈下を招いたと指摘されてきた。

 改革案は、市場で出回っている株式を対象とした「流通時価総額」で100億円以上という新たな上場基準を提案した。これまではもっと低くても上場できるケースが目立ち、企業に一定の経営改革を求める契機になるだろう。

 問題は、新基準の適用を今後新たに上場する企業に限ったことである。既存の上場企業で基準を満たさないのは昨年4月末時点で約300社に上るが、希望すればプライムに残れる経過措置を設けた。

 これでは大半の企業が1部からプライムに横滑りし、単に看板を掛け替えるだけになってしまう。

 今回の改革では当初、一定の基準を満たさない企業は強制的に降格させ、1部にふさわしい企業に厳選すべきだとの意見もあった。

 見送られたのは、時価総額の小さい地方企業などが反発したためだ。人材の採用や取引先の信用を得るうえで1部の看板は大きい。

 大きな混乱は避ける必要があるだろう。ただ、降格の恐れがなければ、株式市場の役割である企業経営に対する規律も十分に働かない。市場の新陳代謝が進まないと、日本経済にもマイナスだ。

 今後は東証の対応が重要となる。経過措置の期間をできるだけ短くして、対象企業には経営改革を促す仕組みにすべきだ。市場改革をかけ声倒れに終わらせないためには、投資家にとって魅力ある市場に近づける必要がある。

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