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いきものと生きる

病原菌にも進化の歴史=五箇公一

捕獲したカエル。体表の菌を採った後は元の生息地に返す。野生生物を素手で触ることは人間、生物双方にとってリスクがあり、ご法度だ=五箇公一さん提供

 新型コロナウイルスによる肺炎の拡大が世界を騒がせている。1970年代以降、それまでに記録のなかった新たな病原体が次々と人間社会を襲っており、それらの病原体による新型の感染症を「新興感染症」と呼ぶ。このコロナウイルスもまた最新の新興感染症となる。

 この新型コロナウイルスは、中国国内の野生動物に寄生していたものが発生源と考えられている。そもそも感染症の病原体にも本来の生息地があり、彼らも生物多様性の一員として生態系の中で野生生物と共に進化を繰り返してきた歴史がある。

 そうした観点から国立環境研究所の我々の研究チームでは感染症の生態学的研究を進めている。研究チームのリーダーである筆者が、この分野の研究の重要性を思い知ったきっかけが両生類の新興感染症「カエルツボカビ」であった。

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