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中国と空路でつながる地方で感染防止対策が本格化 学校、高齢者施設など 新型肺炎

国内での新型肺炎の感染拡大を防ぐため、サーモグラフィーでの体温検査を徹底する仙台空港の検疫所=宮城県名取市、岩沼市で2020年1月29日午後4時22分、藤田花撮影

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 新型コロナウイルスによる肺炎の患者が国内で相次いで確認されていることを受け、中国の各都市と空路でつながっている地方でも不安が広がり始めた。空港での感染者の早期発見のほか、学校や高齢者施設などでの集団感染の防止策が本格化している。

 28日に初めての患者が確認された北海道では、その日のうちに対策本部会議が設置され、初会合が開かれた。

 患者は中国湖北省武漢市在住の40代女性で、21日に来日し、東京都内に宿泊後、22日から知人ら2人と道内各地を観光していた。26日に発熱など体調不良を訴え、27日に道内の医療機関を受診し、国立感染症研究所(東京)で陽性と確認された。現在、札幌市内で入院治療中という。

 女性は来日後、マスクを着けていたという。容体は安定しており、知人ら2人の健康にも異常は確認されていない。道の担当者は「予防に向けた情報を発信する」と話し、感染拡大の防止に躍起だ。

 大連経由北京便と上海便がそれぞれ週2往復運航している宮城・仙台空港。検疫所に設置されているサーモグラフィーには、入国者らの体温がモニターに表示されていた。「マスクの着用者は格段に増え、中国からの乗客はほぼ全員が着けています」と検疫官の原田翔斗さん(21)が言った。

 検疫所には、中国・武漢市に滞在歴があり、せきや発熱等の症状がある人に自己申告を促すポスターを掲示し、中国語で書かれた「健康カード」も機内などで配布している。塩野儀人・仙台空港検疫所庶務課長(59)は「自覚症状がない人の自己申告は難しい。とにかく呼びかけを強化していくほかない」と水際阻止の限界も示唆した。

 中国から8路線が就航する静岡空港では、感染疑いの入国者を見つけた場合、静岡県内の感染症指定医療機関(10病院)に搬送する準備を整えた。県空港管理課は「空港で働く人たちにもマスク着用を呼びかけている」。

 一方、集団感染の恐れがある学校や病院、高齢者施設では手洗いやマスク着用の徹底などでヒトからヒトへの感染を食い止めようとしている。

 成田空港を抱える千葉県は、中国の春節(旧正月)を控えた23日にいち早く健康危機管理対策本部を設置し、24日に特別養護老人ホームなど県内の高齢者福祉施設751カ所に注意喚起の文書を送った。文書には、厚生労働省や世界保健機関(WHO)の情報などをまとめ、マスク着用や手洗い徹底などを呼び掛ける県ホームページに留意するよう要請。免疫力の低い高齢者らに注意を促すため、福祉施設などへ追加の呼び掛けも検討している。

 文部科学省は萩生田光一文科相を本部長とする新型コロナウイルスによる肺炎対策本部を設置した。24日には全国の教育委員会や大学に「手洗いなどの感染症対策の徹底」などを求め、警戒を強めている。萩生田氏は「緊急事態に遺漏なく対応したい」と述べた。【真貝恒平、藤田花、山田英之、宮本翔平、水戸健一】

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