メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

特集ワイド

炎鵬萌え 小兵でも真っ向勝負 陶人形のよう 世の縮図「無階級制」を創意で

取り組み前、土俵に手をついて松鳳山と目を合わせる炎鵬=東京・両国国技館で2020年1月16日、滝川大貴撮影

 8勝7敗で4場所連続の勝ち越しを決めた幕内力士の炎鵬(25)=宮城野部屋=が土俵を沸かせている。2横綱が途中休場した初場所は、幕内最下位の徳勝龍が千秋楽で初優勝を遂げる「下克上」で盛り上がったが、15日間を通じて観客を魅了したのはむしろこの人だった。なぜ拍手喝采を浴びるのか。【鈴木梢】

 いまや大相撲をあまり知らない女性たちの目もくぎ付けにする人気ぶりである。アイスクリームを片手にスプーンをくわえる一枚をツイッターに掲載したのは、ある有名ファッション誌だった。<人気の大相撲・炎鵬関の大好きなおやつパク姿に萌(も)え!>。別のファッション誌も「炎鵬がまぶしくて」と題した特集を組み、スキンケアを欠かさないイマドキの若者らしい素顔を紹介した。ここまでの人気とは正直、驚いた。

 「炎鵬萌え」を感じるのは女性だけではない。辛口の相撲批評で知られる漫画家のやくみつるさん(60)も、取材に行くと目尻が下がっていた。「整った眉にくっきりした二重の目、紅を引くのにぴったりの唇の形。実になりがいい。大いちょうも立派で、本当にお人形さんみたいです」。秩序や様式を重んじる格闘技の世界だからこそ、強く美しいものに魅了される。

 やくさんにも「萌え」のポイントがある。「取組後の髪の乱れ具合もいい。小さな力士は相手の懐に額をつけるので、まげがほつれがち。懸命さを印象づけるので、相手がヒール(敵)に見えてしまう。小よく大を制するのは大相撲の妙味の一つ。弱者に同情を寄せる判官びいきは、日本人が持ち合わせている特質みたいなものです」

 身長168センチ、体重99キロで関取最小。金沢市出身で、5歳で相撲を始めた。金沢学院大時代は世界選手権を連覇。稽古(けいこ)見学で横綱・白鵬に声をかけられ角界入りした。2017年春場所で初土俵を踏み、19年5月場所で新入幕。スピード出世で番付を上げていくうち、人気がはじけた形だ。

 しこ名は白鵬が付けた。「このファイター的なしこ名をよくぞ付けてくれた。炎という字は…

この記事は有料記事です。

残り2329文字(全文3169文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 注目の裁判・話題の会見 社会に出て半年、「これから」だった25歳女性 座間9人殺害 11月10、11日公判詳報

  2. 白石被告、自白の理由は「部屋に証拠が残り観念」 座間9人殺害公判 被告人質問

  3. 注目裁判・話題の会見 名前すら聞かれなかった女子高生 座間9人殺害・11月2日公判詳報

  4. アート作品? 米ユタ州の砂漠で謎の金属柱発見 臆測が飛び交う

  5. 注目裁判・話題の会見 「保健室の先生に…」夢絶たれた女子高生 座間9人殺害10月28、29日公判詳報

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです