台風被害の長野で被災者にアスベスト周知せず 解体に注意を

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災害ごみ置き場のアクアパル千曲には、石こうボードやスレート板のがれきが大量に積み上がっていた=中皮腫・じん肺・アスベストセンター提供
災害ごみ置き場のアクアパル千曲には、石こうボードやスレート板のがれきが大量に積み上がっていた=中皮腫・じん肺・アスベストセンター提供

 台風19号で4000棟以上の建物に浸水被害が出た長野市が、住宅の建材に発がん性物質アスベスト(石綿)が使われていると把握していながら、被災者や災害ボランティアに石綿入り建材の撤去や防護の方法などの対策を実効的に周知していなかった。浸水してカビが生えた壁を剥がしたり建材を運びやすくするため粉砕したりする中で石綿を吸い込み、今後、中皮腫や肺がんを発症する恐れがある。2月から市による公費解体が本格化するのを前に注意が必要だ。【坂根真理】

 同市豊野地区の自宅が浸水して全壊判定を受けた40代男性は「みんな、普通のマスク姿で壁材をちぎったり壊したりしている。石綿がその建材に入っていたら飛散して肺に入ってしまう。命に関わる問題だ」と訴える。被災地で壁剥がしなどを手伝う災害ボランティアの男性は「農作業小屋に石綿が使われているのは知っているが、家に使われているなんて聞いたことがないし知らない」と話す。

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