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アンコール

サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団 極上の一夕にひたる=評・大木正純

エサ・ペッカ・サロネン指揮フィルハーモニア管弦楽団=Hikaru.☆撮影

 イギリスの名門、フィルハーモニア管弦楽団の日本ツアーが、来年に首席指揮者のポストを退くフィンランド生まれの名指揮者エサ・ペッカ・サロネンとのコンビで行われた。東京における公演から、その一夕を聴く。

 シベリウスの交響詩には人気作が少なくないが、この日の1曲目「大洋の女神(波の娘)」が取り上げられるケースは珍しい。自国の知られざる作品をという、サロネンの意向が窺(うかが)える。曲は神話に霊感を得て書かれたシンプルな小品。オーケストラはこの交響詩に満ちる海のイメージを、精細に描き出して遺憾なく好調ぶりを示す。

 続くショスタコーヴィチの傑作、ヴァイオリン協奏曲第1番では、客演の庄司紗矢香が圧倒的な名演奏を聴かせた。陰々滅々たるモノローグを思わせる第1楽章ノクチュルヌが、かくも揺るぎない説得力とともに語られるのを、私はこれまで聴いたことがない。隅々まで活力に満ち溢(あふ)れたスケルツォ楽章の充実感も、一転して第3楽章パッサカリアの神々しいまでの美しさも、これまた驚異的だ。そのあと、すさまじい集中力で奏でら…

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