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悼む

声楽家 ペーター・シュライヤーさん=2019年12月25日死去・84歳

 東西両世界の冷戦、東独の崩壊という激動にもまれた一生と言っていい。

 1935年、ドイツ・マイセンに生まれたシュライヤーが、連合国軍によるドレスデンじゅうたん爆撃を体験したのは9歳のとき。「光のクリスマスツリーのように見えた」と語っていた。東側に組み込まれたドレスデン聖十字架教会合唱団の寄宿舎生活が、がれきの下で始まる。「楽譜はすべて焼けたので、自分たちで五線を引いてひとつひとつ音符を書き込み、楽譜をつくる。それが音楽の本質をとらえるのに良かった」

 見るまに頭角を現し、東独を代表するテノールに。バッハ≪マタイ受難曲≫の福音史家役は西側でも注目され、オペラでもバイロイト音楽祭、ウィーン国立歌劇場などに招かれ絶賛を浴びた。一般人の旅行が禁止されていた東独の中にあって世界中での公演を続け、74年以来、たびたび来日公演も行った。細く作る声は歌曲にふさわしく、シューベルト、シューマンなどドイツ歌曲において西側のフィッシャー・ディースカウと並び一時代を…

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