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NYTが認めた次世代の経営者・森裕亮が語る”強いメンタルの定義化”

情報提供:アズリーナ

森裕亮氏

スポーツの世界で重要とされる“メンタルの強さ”。

しかし、その一方でこの言葉には、抽象度が高く万人に納得されるトレーニング方法が確立されていない現状があります。その課題に向き合い、心理学や脳科学の観点から理論を体系化した学習プログラム「スポーツ心理学習のEQ」をご存知でしょうか?

 

プロアマ問わず6,000人ものアスリートが利用しているこのサービスを運営するのが、株式会社Only1。代表取締役CEOを務める森裕亮氏は、2019年に世界的な権威を持つニューヨーク・タイムズが発表された「世界を牽引するリーダー(New York Times 〜Next Era Leaders〜)」にスポーツ企業の代表者として初めて選出された日本人でもあります。

 

“スポーツ”דメンタル”の領域に挑む森氏は、なぜこの世界にたどり着いたのでしょうか。そして、彼が語る“強いメンタル”の定義とは。

 

写真・撮影:市川亮

 

ドラゴンクエストが人生を変えた?

私は父の影響で、気づいたときにはテニスを始めていました。ただ、もともと“頑張れる”タイプではなく、体の成長が遅いこともあって、プレーヤーとして優れた選手ではありませんでした。高校受験を控えた際は、父の出身校でもある進学校に進学しようと考えていました。

 

ただ、その大事な時期にドラゴンクエストⅧが出てしまって。ドラクエにのめり込んだことで見事に桜散って、市内の私学に進むことになりました。もちろんテニスを続けたのですが、県大会に出場したことがない高校でしたが、たまたま私たちの世代に良い選手が揃ったんですよ。

 

結局、私が進学した市内のほうが強くなりました。テニスの観点では結果オーライだったのですが、あまり本気で取り組めていませんでした。そして、高校2年時に人間関係が上手くいかない時期もあって苦しみましたが、自分の道を正してくれた方が、「1つだけでも何か自分の誇れるものを見つけよう」と話をしてくれたことがきっかけで、テニスを本気で頑張ろうと決心しました。

 

常人離れした練習量をやり遂げた学生時代

決心したのが高校2年時の冬だったので、引退まで残り半年ぐらいでした。その短い時間の中で、残り1つの大会で結果を残そうと努力し、練習を重ねたことで県上位に入り、東海大会に出場することができました。そして、私学大会という県トップの私立校を決定する大会の団体の部で優勝したんです。この成績が大きく評価され、東海地区のトップクラスの大学に声をかけてもらい、スポーツ推薦で進学先が決まりました。 

 

スポーツ推薦で進路が決まったことは思いもよりませんでしたが、ここでも圧倒的な練習量をこなしました。単位を効率よく取り終えて、14時迄には授業関連のこと全てを終えて、それから400mの走力トレーニングを陸上部の友人と走って。テニスコートをエンドラインからエンドラインまで100往復するというのを毎日課していましたね。

 

さらに、レッスンのアルバイトとして入ったテニススクールにいたプロの方に、教えていただいたトレーニングを全てこなし、コートが使用できる23時までひたすら自主練をしていました。

そこで終わらず、自分がテニスレッスンのアルバイトをしていたトレーニング施設で、1時までトレーニングを行う。ここまでやりきっていたことで、徐々に成績は上がり、最終的に大学3年時に東海地区で3位まで登り詰めました。

 

ひたすら書店に通い詰め、経営者の哲学に触れた

結果論ではあるんですけど、自分が努力をすることによって、ある程度の成果が付いてくるというのが成功体験として認識できたのがこの時期になります。

 

しかし、プロになれるかどうかを考えた時に、現実的ではないと考えました。自分の達成感や自己実現欲求を満たせる職業が何かを考え、行き着いた先が経営者でした。そう決意してからは、部活で割いてた時間を、大学の仲間とも遊ばず、近くの書店に並んでいる経営の書籍を読むことに充てました。

 

そして、自分が持っているリソースの中から何を選択すれば自分が目指しているステージに登れるかを、ひたすら考えていました。ただ、末っ子長男で家業があったこともあり、親は自分の意向には猛反対。

 

それもあり、ひとまず就職活動しようと思ったんです。大手企業を受けて内定をもらい「社会に求められてる」ということを証明した後、全ての内定を蹴って経営者の道に進もうと思いました。ただ、そこで内定をいただいた1つのスポーツ系企業の採用担当の方が、とても熱い方で。内定辞退の連絡をした企業の中で唯一「今どこいるんだ」と言ってくださり、自分がいた名古屋まで来てくれたんですよ。森裕亮個人をここまで求めてくれる人はこれまでの人生でいなかったと思った時に、「経営者になる」というプライドを一度曲げてまで、その企業に行くことを決意しました。

 

ただ、結果的に3カ月で退社することになりました。今でも採用担当の方や同期とは縁あって仕事ができているので、大きな財産となっていますが、やっぱり経営者になりたかったんですね。まず、生活の基盤も作らなければいけないので、長くて2年まではテニスのコーチを軸にやっていこうと期限を決めて取り組むことにしました。

 

知人を通じて、岐阜県美濃加茂市の市営のコートで行われているスクール業を引き継いたのですが、蓋を開けてみたら生徒は5人だけ。月謝は1万円ちょっとだったので、それでは生活ができないですよね。なので、夜にアルバイトしながら掛け持ちで働いて…。今思えば人生で一番どん底だったかもしれません。その後、自分のテニスアカデミーを立ち上げました。

 

自分が指導者を始める際に、やはり専門性は大事だと思いましたが、模索した中であることに気付きました。スポーツでは心・技・体が重要だと言われる中、技術と体には選手経験からある程度の知識があって、指導できる人は多くいる。

 

ただ、その中でも心。

“メンタル”の部分を専門としている指導者は少ないと感じました。元ラグビー日本代表監督のエディー・ジョーンズさんが来日されてから、少しずつ“コーチング”という言葉が国内でも浸透し始めた記憶があるのですが、当時は全くそういった文化がなく「今からこれを勉強していけば面白くなるかもしれない」と思い、アメリカへの短期留学でライセンスを取得しようと決意しました。

 

ただ、費用が250万ほど必要だったので、金融機関と親から借金をしました。親から100万ほど借りるために、「なぜ自分は心理学を学びたいのか」ということを父にプレゼンもしました。人生初プレゼンでしたね。

 

この短期留学の経験がその後のサービスに繋がっていくのですが、メンタルトレーニングに対して持っていた「実態がなく怪しい」という印象が、渡米して学んだ中でも消えなかったんですよ。

 

帰国して実際に学んだノウハウを、現場で子ども達に落とし込んで使ってみると、納得感のある成果が出る。しかし、胡散臭いなという印象も拭えずモヤモヤしていたのですが、そのタイミングで、とある一卵性双生児の男の子に出会いました。ここがある種の分岐点だったと思います。

森裕亮氏

 

双子で結果を残すのはいつも”兄”

小学校1年生の双子だったのですが、2人ともスポーツがとても上手でした。ただ、練習で示す実力は同じくらいだったものの、本番は兄が結果を残すんですよ。気持ちの面で強さがあった。

これを見て周りが「お兄ちゃんのほうがメンタルが強くて、弟はメンタルが弱い」と言っていることにふと不思議に思ったんです。DNAが同じで技術と体に遜色がないのに、と。

 

心という臓器はないので、成績に影響してくるものがあるとすれば、“脳”なのかなと考えたんですよ。技術と体で先天的に恵まれてる子はいますが、技術が運動神経で、体が筋骨格系とすると、メンタルは何かと。

 

心という臓器はないので、これはどう考えても脳から成す“考え方”が影響してくるんじゃないかと思ったんです。もしかしたら、先天的に考えほうが成熟している人間がいるのかもしれないという仮説が生まれました。同時に、「そうではない子どもたちは、考え方が身に付けられるのだろうか?」とも考えたんです。

 

加えて、メンタルが重要ということを多くのトップアスリートが口にしている中、心・技・体の技術と体には投資をする一方で、“心”の部分には全く投資をしない。それはなぜかを自分で考えた結果、理論が証明されていないからだと考えました。

 

技術と体は科学的にトレーニングの理論が証明されていますよね。例えば“強い筋肉”は何かを語るとき、細い筋肉よりも太い筋肉、太い筋繊維の方が良いというような解剖生理学的な観点から説明ができる。

 

では、メンタルは?となった時は、抽象論で語られることがほとんど。ブレないとか、芯があるとか。もっと言えば人生論だけで語られる傾向が非常に強くて、この業界には色濃く出ている。そして、全員が大事とわかっているのに投資はしない。結局は理論がちゃんと確立されていないんです。

 

多くのアスリートはメンタルが強くありたいと思っているはずですし、その部分を矯正できるようなものがあったほうが良い。かつ理論的なトレーニングを開発できるのか?という疑問もあり、研究をスタートしようと思って、そのタイミングでテニスのコーチを辞めました。まず体の勉強をしないといけないと思い、柔道整復師養成校に1年間通って、みっちり体の知識を学んだんです。

 

心理学という抽象的な理論をアメリカから持ち帰り、そのモヤモヤを選手も指導者もやっていたという自分の立場から、どのようにすれば“現場で戦ってる選手たちが求める”ものに落とし込めるかを考えました。そして、選手が主体的に取り組みたいと思えるコンテンツになるのか、という部分を突き詰めていき、EQというサービスが誕生したのです。

 

初めは私の知り合いをに使ってもらっていく中で、「お金払ってでも受けたい」という方が増え始めました。そして、現在は6,000人を超える受講者を抱えるまでになりました。

2020年3月末からスクール展開も控えるスポーツ心理学習のEQ
サイトはこちら

 

”ココロへの投資”を100人中99人へ納得させる

『皆さんが気づいていないところを形にできている』という部分に「スポーツ心理学習のEQ」の強みはあるのかなと。

 

“強いメンタル”という抽象論を科学的に証明できるかどうかを、様々な大学の教授に伺った時代があったのですが、明確に答えられた方は1人もいらっしゃらなかったんですよね。それを私が答えられるというところがまず一つ。ただ、私が答えられても選手たちが違和感を持ってしまうようでは意味がない。しかし、それが現在6,000人を超える選手、さらに言うとオリンピックやパラリンピック、各競技のW杯で活躍するようなプロのアスリートが納得して受講いただいているという評価があります。

 

また、私は自分がその土俵から絶対に出なければ、何を言われても納得いただける解説を提供できる自信があります。従来、なぜ皆さんがメンタルという”ココロへ投資する”ことができなかったのか、ロジックの構成を組める自負もあります。このロジックをしっかりお伝えすれば、100人聞いたら99人は納得していただけるということが、今までの経験上はっきりと言えます。

 

これは、アスリート個人のサポートだけではなく、協会や連盟、チームや団体様からもアスリートや関係者からお声がけいただく機会が増えてきました。それぞれの抱える悩みや課題は共通する部分もあれば、そうでない部分も多々あります。我々のベースとなるトレーニングメソッドをカスタマイズしながら、本質を改善できるサービスをオーダーメイドでスポーツ産業界を中心に提供したいと考えています。

森裕亮氏 

 

スポーツ産業界におけるEQのスタンダード化と未来

我々が保有している“強いメンタル”の定義は、“ストレスをストレスと感じない脳の思考回路をトレーニングによって形成できている状態”です。

 

その“トレーニング方法”を我々は保有しています。ストレスを感じる前の段階から脳にアクセスしてトレーニングを実施することで、ストレスをストレスと感じない脳の思考回路の形成、もしくは思考を再形成し直すということを、脳科学のエビデンスに則ってアスリートに提供しています。

 

私はメンタルトレーニングや心理学というのを、スポーツ産業界でもスタンダードにしていきたいんです。

メンタルトレーニングが胡散臭いという考えは、抽象論から引き起こされてしまっている事象ではあります。ただ、心理学という切り口からトレーニングを行っているだけで、極めていけば“相手の体に向き合う”という点では、他のトレーニングとゴールは変わらないんですよね。私はこの点をスタッフやアスリートにもよく伝えています。

 

日本はメンタルトレーニングという文化が非常に遅れています。

私がテニススクールを運営している時代に子どもを海外に連れて行ってた際は、レッスンとは別のカリキュラムとして、週に2~3回はトレーニングが導入されているんですよ。テニススクールで幼少期からメンタルトレーニングを受けるという文化は、ヨーロッパでも色濃く反映されています。

 

現在、日本にはその文化が確立されていません。だからこそ私は、この「スポーツ心理学習のEQ」というサービスを通じて、選手生命における責任を持ち成長させていく画を見せていきたい。そして、日本がスポーツによって国力が更に引き上げられる世界を作りたいんです。さらに、アスリートやスポーツ産業従事者のインフラを整備することが、直近の私たちの使命ですが、私にとって最終的なゴールは別にあります。

 

EQがスポーツ界に貢献できるように、このサービスを育ていきますが、これまでのキャリアの中で出会った子どもたちの中には、体に障がいを抱える子どもたちもいました。彼らは「もし生まれ変わったら、健康な体で思いきりスポーツを楽しみたい」と夢見ています。

 

今後、AIやテクノロジーの進化により、VR(仮想現実)やAR(拡張現実)という「リアル(現実)」とは別の「意識世界」で、近い将来に障がい者や健常者が共にスポーツを楽しめる世界が訪れるはずです。

 

最終的には、意識世界において『新しいスポーツ文化の創造』という使命を果たす唯一無二の企業となるべく、直近で「スポーツ心理学習のEQ」をスポーツ産業界のスタンダードにするべく、駆け抜けていきたいですね。


情報提供:アズリーナ

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