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平和をたずねて

昭和の戦争を語る/55 死者まで出した非人道=広岩近広 /大阪

 ――海兵団の基礎訓練を2カ月で終えると、私(岩井忠熊さん)と兄忠正は海軍予備学生として士官(将校)になるための教育を受けます。私は各種術科学校に進む前提として、武山海兵団の学生隊に配属されました。その後に航海学校に入ります。

 武山海兵団の学生隊では、死者の出る訓練がありました。5月中旬の湿気の多い蒸し暑い日に、約3000人が参加して「武装駆け足競技」が行われたのです。帯剣のうえ三八式歩兵銃を担いで、苦しい上り坂を部隊ごとにまとまって走るのです。往復約10キロの行程でしたが、個人の脱落や徒歩などいっさい許されません。

 ゴールにたどり着くや、熱中症のため次々と卒倒者が出ます。ついには村の消防団までが出動する騒ぎになり、なんとも悲惨な光景を目の当たりにしました。病院に運ばれた者も多く、3人の死者が出たとのことです。300人が途中で倒れたそうで、こうした非人道的な訓練も海軍士官を養成するうえで必要だと容認されていたのでしょう。

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