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ニコルさんの祖父=C.W.ニコル・アファンの森財団提供

 <カントリージェントルマン>

 年に1度、冬の日に同じ映画を見ている。古典的名作「わが谷は緑なりき」。19世紀末の英国ウェールズ地方の炭鉱町を舞台にした作品だ。ソファにもたれて画面を見ながら、左に目をやると、小さな写真立てに納まった祖父ジョージ・ライスの姿がある。

 作業着姿の祖父は布製の帽子をかぶり、首にネッカチーフ。三つぞろいのズボンは膝の辺りをひもで縛ってある。ネズミが裾から潜り込んで脚を駆け上るのを防ぐ。祖父は12歳の1898年から、1914年に第一次世界大戦が勃発し軍隊に志願するまで、南ウェールズのロンダ渓谷で炭鉱労働者として働いた。

 石炭は19世紀から20世紀初頭にかけ、大英帝国の勢力拡大の原動力となった。私が生まれた40年ごろもまだ、英国では石炭が燃料の中心。生活のあらゆる場面に石炭があった。ことに南ウェールズは生き方や価値観の根っこに石炭があり、仲間意識、歌、ラグビー、炭坑事故など、人生の至るところに関わっていた。

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