新型肺炎 太平洋・島しょ2カ国、日本からの渡航制限 官房長官会見詳報

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菅義偉官房長官=首相官邸で、川田雅浩撮影
菅義偉官房長官=首相官邸で、川田雅浩撮影

 中国・武漢を中心とする新型コロナウイルスによる感染症の拡大に関連し、6日午前の菅義偉官房長官の記者会見でも質疑が相次いだ。菅氏は、武漢から帰国するため6日に運航するチャーター便には在留邦人の中国人家族を含む「200人台」が搭乗できるとの見通しを示した。また太平洋の島国であるミクロネシア、ツバルの2カ国が日本を「感染国」とみなし、日本からの渡航を制限していることも明らかにした。主なやりとりは以下の通り。【秋山信一】

 --新型肺炎について。クルーズ船で新たに感染が確認された10人のうち、重症者はいるか。また今後も感染者が増えるとみているのか。また神奈川県内の指定医療機関の病床が足りなくなり、隣県などに搬送する事態も想定されているのか。政府の認識をお聞かせください。

 ◆クルーズ船において、昨日公表した10名に加え、新たに10名の陽性が確認をされました。症状の程度については、入院先の医療機関で診察を受けることから詳細は差し控えますが、搬送に当たり特別な処置を必要とされる方はいないと報告を受けています。

 これまで、20名の陽性が確認した方については、神奈川県の感染症指定医療機関に搬送しておりますが、今後さらに陽性の方が増加する場合は、神奈川県以外の自治体に所在する指定医療機関への搬送も含めて、速やかに対応することができるように必要な検討を今行っているところであると聞いています。

 --乗船している方は約4000人ということだが、検体をとったのは273人だった。検査の対象者を今後広げていく考えはあるか。

 ◆いずれにしろ、クルーズ船については、発熱等の症状がまずある方、その濃厚接触者、さらに香港で下船をして、感染が確認された方の濃厚接触者、計273人についての検体を採取をしたと聞いています。今後について、これらの方の検査結果を踏まえて検討していくと、このようなことであります。

 --2週間にわたる乗船者の食料とか、宿泊費用ですとか、また船の休業補償について、国費をあてる考えはあるんでしょうか。もしくは船会社で対応できるものでしょうか。

 ◆お尋ねについてはしかるべく検討してまいりますが、現時点において、お答えは差し控えたいと思います。いずれにしろ、感染拡大を防止するために、まずは検査等をしっかり全力を挙げて取り組んでいるということであります。

 --世界保健機関(WHO)は最新の見解として、潜伏期間を「1日から12・5日間」と示しました。これに合わせて、邦人帰国者の滞在期間を10日間から12・5日間に延長するのか。その場合、4日に続く変更となりますが、混乱は生じないのでしょうか。

 ◆チャーター機で武漢市から帰国された方々については、すべての方について既にPC…

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