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嫡出否認規定訴訟 「夫のみに認めた民法規定は合憲」確定 女性らの上告棄却決定

最高裁判所=東京都千代田区隼町で、本橋和夫撮影

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 生まれた子との父子関係を否定する「嫡出否認」の訴えを夫のみに認めた民法の規定は憲法に反するとして、女性らが国に賠償を求めた訴訟の上告審で、最高裁第2小法廷(岡村和美裁判長)は5日付で女性らの上告を棄却する決定を出した。規定を「合憲」とした1、2審判決が確定した。

 裁判官4人全員一致の意見。嫡出否認の規定の違憲性が主要な争点になった初の訴訟だったが、小法廷は「上告理由に当たらない」とだけ述べ、憲法に適合するかどうかは判断しなかった。

 民法には「婚姻から200日経過後に生まれた子は夫の子」「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」とする嫡出推定の規定がある。

 夫(前夫)は「嫡出否認」の訴えにより推定を覆すことができるが、妻や子は認められていない。夫(前夫)の子とされるのを避けるため、出生届が提出されず、子が無戸籍となるケースがあり、法制審議会(法相の諮問機関)が2019年から制度の見直しを議論している。

 1、2審判決によると、女性は夫の暴力を理由に別居。婚姻関係が継続したまま、別の男性との間に娘が生まれた。男性を実父とする出生届は嫡出推定によって受理されず、娘と孫2人は無戸籍となった(後に戸籍を取得)。女性側は、嫡出否認の訴えが夫に限られているのは、法の下の平等を定めた憲法14条に反すると主張。国に計220万円の賠償を求めた。

 1審・神戸地裁判決(2017年11月)は規定を合憲として請求を棄却。2審・大阪高裁判決(18年8月)も嫡出否認権が夫にのみ認められるのは、父子関係を早期に安定させるためで「一応の合理性がある」と判断。妻や子に否認権を認めるのは不合理ではないとしたが、「家族制度のあり方の問題で国会の立法裁量に委ねるべきだ」と結論付け、1審を維持した。

 同様に、嫡出否認規定の違憲性が主な争点となっていた別の訴訟についても、最高裁第1小法廷(木沢克之裁判長)は6日付で原告側の上告を棄却する決定を出した。【服部陽】

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