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京都観察いま・むかし

八木先生の覚え書き/85 京都人はケチなのか? 蓄財と散財の絶妙な「胸算用」 /京都

 見識ばかり高くて、うわべはよく見えても、実がなく、吝嗇(りんしょく)(ケチ)である――、京都人に対する歴史累積的な評価はおおむねそんなところでしょう。ここでは吝嗇に焦点を絞りますが、江戸中期の浮世草子作家・井原西鶴も「京の人、すぐれてしわし(吝嗇である)」と書いているので(『日本永代蔵』巻4-3)、京都人のケチには相当年季が入っていることがわかります。生粋の洛中人たる筆者は、この評判の悪さに内心ムカッとせざるをえませんが、一方では、当たらずとも遠からず、と妙に納得する部分もあります。

 映画監督の故・吉村公三郎氏はその著『京の路地裏』(岩波現代文庫)の「シブチン」の章で、「今はどうか知らないが、普通各家庭では昼に飯を炊いていた」と記し、昼飯を炊けば、朝と違って暖かだから薪(まき)の節約になるのみならず、炊きたての飯はホカホカだからおかずがいらない、胡麻(ごま)塩でも醤油(しょうゆ)でも間に合う、おかずといってもせいぜい漬物か焼き味噌(みそ)、と描写しました(107~8ページ)。

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