希少・ケナガネズミ交通事故死、過去最多21件 奄美大島と徳之島 環境省「夜の運転注意を」

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ケナガネズミ=鹿児島県の奄美大島で、神田和明撮影
ケナガネズミ=鹿児島県の奄美大島で、神田和明撮影

 世界自然遺産登録を目指す鹿児島県奄美大島と徳之島で、希少動物が犠牲となる交通事故が相次いでいる。環境省によると、ケナガネズミの交通事故死は2019年、両島で過去最多の計21件に上った。奄美大島では固有種アマミトゲネズミの事故死が初確認され、同省は特に夜間の運転に注意を呼び掛けている。

 同省は、両島で19年に確認された野生生物の死骸件数を集計。いずれも絶滅危惧種で、国の特別天然記念物のアマミノクロウサギと、同じく天然記念物のケナガネズミ▽アマミトゲネズミ▽トクノシマトゲネズミ――の計4希少種について死因を分析した。

 その結果、両島で見つかったケナガネズミの死骸件数は67件で、うち3割以上の21件が交通事故死と判明。奄美大島では過去最多だった17年の4件から14件へと大幅に増えた。徳之島でも過去最多の7件となり、イヌ・ネコによる捕食被害件数(5件)を上回った。

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