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陸上・実業団の選手移籍 円満でない場合の出場制限「無制限」から「最長1年」に 規定緩和

一斉にスタートするニューイヤー駅伝第1区の選手たち=前橋市の群馬県庁前で2020年1月1日午前9時15分、喜屋武真之介撮影

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 陸上の実業団所属選手の移籍を制限する規定について、公正取引委員会から独占禁止法違反の可能性があるとして改善を要請されていた日本実業団陸上競技連合(西川晃一郎会長)は8日、前所属チームの了承を得られない場合の駅伝などチーム種目への出場制限期間を、現行の無制限から最長1年に緩和することを決めた。2020年度から適用する予定。

 山口市内で8日に理事会を開き、決定した。現行規定では、「円満移籍」でない限り実業団選手登録が認められず、連合主催大会の個人種目にも出場できなかった。主な目的は主力選手の引き抜き防止だったが、公取委は「合理性、必要性が十分に認められているとは言いがたい」と抜本的な改善を求めた。

 新規定では、移籍選手、前所属先、移籍先の3者で協議。不調に終わった場合は、東日本など各地域連盟が関係者から聞き取り調査する。前所属チームにパワーハラスメントなどの問題がなく、移籍により戦力低下が避けられないと判断した場合は、連合主催大会の駅伝やリレーに最長1年間出場できない。不服な場合は連合に再審査を求めることができる。

 連合は約1年かけて、規定変更を検討してきた。実業団関係者へのヒアリングや登録選手へのアンケートを実施。転職が増えている社会事情も考慮し、無条件で移籍後の選手登録を認め、チーム種目への出場制限も緩和した。

 ただし、「強引な引き抜きについて一定の抑止力は必要」として、最長1年の出場制限は残した。長距離で出場制限の対象となる連合主催大会のチーム種目は、男子の全日本実業団対抗駅伝(ニューイヤー駅伝)▽女子の全日本実業団対抗女子駅伝(クイーンズ駅伝)▽同予選会(プリンセス駅伝)の3大会のみで、公取委からも理解を得られたという。

 しかし、聞き取り調査の主体となる各地域連盟の事務局職員は各実業団から派遣されており、当事者と利害関係が生じる可能性がある。前所属先の問題の有無や戦力低下の判断、出場を制限する期間などの基準は明確ではなく、中立性を保って適切に運用できるかが問われる。【小林悠太】

日本実業団陸上競技連合・西川晃一郎会長の話

アスリートファースト(選手第一)の視点を心がけた。雇用形態や働き方の多様化が進む社会変化に対応する一方で、移籍を巡るフェアプレーの精神は尊重されなければならないという視点も織り込んだ。

日本実業団陸上競技連合の選手登録規定

(現)前所属チームが了承した「円満移籍」の選手でなければ、無期限で登録を認めない

         ↓

(新)選手、前所属先、移籍先の3者協議で合意に至らなかった場合、東日本など各地域連盟が調査。前所属先にパワハラなどの問題がなく、移籍により戦力低下などの影響を受ける場合、連合主催大会のチーム種目(駅伝、リレー)に限り、最長1年の出場制限を設ける

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