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余録

中国や日本の古天文学の「客星」は…

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 中国や日本の古天文学の「客星(かくせい)」は、ふだんの定まった星座の中に突然に現れた星をいう。多くは彗星(すいせい)で、尾があって星座の間を動き回るので分かるが、時として急に明るさを増す新星という場合もある▲歌人・藤(ふじ)原(わらの)定家(さだいえ)の「明月記」には「後冷泉院(ごれいぜいいん)の天喜二年」に「天関(てんかん)星」――おうし座方向に客星が現れたとある。これは中国やアラビアでも目撃された1054年のかに星雲の超新星爆発とみられ、天文学史上でも貴重な記録という▲超新星爆発は太陽よりはるかに大質量の星がその一生の終末に起こす大爆発をいう。明月記は陰(おん)陽(みょう)師(じ)が観測した超新星爆発とみられる客星を三つも記録している。銀河系内の超新星爆発は1604年を最後に観測されていないのにだ▲冬の夜空のオリオン座、その向かって左肩の赤い星ベテルギウスが過去100年で最も暗いと報じられたのは昨年末だった。もしや超新星爆発が近いのかと話題となり、爆発すれば半月ほどの明るさが約100日も続くともいわれた▲小紙の「質問なるほドリ」によれば、専門家は「前兆」という見方を否定している。しかし科学者も、超新星爆発に先立って飛来するニュートリノの検出の準備は進めているのだとか。期待度のほどは天文ファンとそれほど変わるまい▲ちなみに定家の記録にあるかに星雲は7000光年先で、ベテルギウスまでは650光年。もしも爆発すると史上空前の天体ショーになるが、そう思えば見慣れた今のオリオン座が妙にいとおしくなってもくる。

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