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山は博物館

水をめぐって/5 十和田湖と明治の水彩画家

 <くらしナビ・環境>

 山湖(さんこ)を愛した明治の水彩画家、大下藤次郎(1870~1911年)は写生旅行に明け暮れ、まだ知られていなかった日本奥地の自然を、美しい絵と面白おかしい紀行文で紹介した。場所によって、猟師や修験者以外で最も早く入った者の一人と言われる。青森・秋田県境の十和田湖で描いた「やなぎ」は第5回文部省美術展覧会(文展)に出品したが、審査当日に41歳で急逝。親交があった森鷗外が訃報を聞き、作品を入選させたと言われるが……。

 大下は猪苗代湖、上高地、富士五湖、榛名湖、木曽駒ケ岳なども訪れた。1910年の第4回文展までに「穂高山の麓(ふもと)」、尾瀬の燧(ひうち)ケ岳を描いた「深山の夏」、南アルプス・白峰三山の「春(甲州の春)」が入選していた。

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