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記者の目

頓挫した大学入試改革 現実直視した議論を=水戸健一(東京社会部)

文部科学省の職員(左)に記述式問題の導入延期を求める署名を手渡す高校生=東京都千代田区で2019年11月6日、水戸健一撮影

 大学入試センター試験に代わって2020年度に始まる大学入学共通テストを巡って、目玉だった英語民間試験と国語、数学の記述式試験の導入の見送りが19年末までに決まった。「大学の入試の出題が変われば、それにあわせて高校の指導の内容も変わる」という「高大接続改革」の一環で、13年から「大学入試改革」として進められながら、実施の直前で頓挫した。私は改革の始まりも取材したが、政治主導で理念ばかりが先行し、制度設計の甘さが露呈したと実感した。

 まず、大学入試改革の原点を振り返りたい。きっかけは安倍晋三首相肝いりの「教育再生実行会議」の提言だった。会議は13年10月、英語について「外部検定試験の活用を検討する」とし、記述式問題について、文部科学相の諮問機関・中央教育審議会(中教審)に「専門的、実務的に検討されることを期待する」とした。中教審は14年12月、提言に沿う形で英語民間試験の活用、記述式問題の導入を求める答申をした。

 なぜ、大学入試改革が始まったのか。当時、関係者を取材した感触では、特に英語は経済界の要請だった。海外に工場を持つ企業が増え、使える英語を身につけた「グローバル人材」が求められていた。センター試験では4技能(読む、聞く、話す、書く)の全てを評価することはできず、英語民間試験に白羽の矢が立った。英語を話せるに越したことはない。導入すれば高校の教育も変わる。理念に異を唱える声は少なかった。

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