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京都市が生活困難者の救護施設計画を白紙撤回 隣接自治体「十分な説明ない」と反発

計画が白紙撤回された救護施設の建設予定地。左側の名神高速道により、京都市伏見区側の住宅地とは隔絶されている=京都市伏見区で2020年1月13日午後3時35分、澤木政輝撮影

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 京都市が隣接する京都府向日市との境界付近で生活困難者の「救護施設」建設を計画し、向日市の住民らが「十分な説明がない」と反発していた問題で、京都市は13日、計画を白紙撤回すると発表した。用地を所有し、整備・運営事業者に選定されていた社会福祉法人が、着工のめどが立たず資金計画に支障が生じたとして6日付で市に断念を届け出た。市はこの事業者選定を取り消し、再公募に向けて検討を進めるとしている。

京都市が計画を白紙撤回した救護施設の建設予定地

 身体や精神の障害による生活困難者が入所して生活扶助を受ける福祉施設で、ホームレスや刑務所出所者が生活訓練や就労支援を受ける緊急一時宿泊施設を兼ねる計画だった。市は定員100人の救護施設開設のため2018年3月に事業者を公募。大阪府内で4件の救護施設を運営する社会福祉法人「みなと寮」(大阪市)のみが応募し、選定されていた。

 しかし、同法人が用意した京都市伏見区の用地は名神高速道路の築堤により伏見区の住宅地とは隔絶された「飛び地」状態で、向日市の生活圏にあるため向日市議会が「住民の理解が得られるまで着工を見合わせるよう要望」する意見書を全会一致で決議。周辺住民らも十分な説明と着工延期を求める1万5353人分の署名を提出し、18年12月に予定されていた着工は延期されていた。

 また、同法人は用地を取得した16年9月時点で用途を「救護施設」として市から非課税措置を受けており、計画は同法人から市に提案した「出来レース」だったことが発覚。国・市からの建設補助金約1億3000万円は18年度から19年度に繰り越したが、19年度中も着工の見通しが立たず、国が再繰り越しに難色を示していた。

 記者会見した京都市の出口一行・生活福祉部長は「時間をかけて説明を尽くしたが、住民の理解を得られなかった。対応が適切だったかどうかは今後振り返りたい。救護施設が必要だとの認識に変わりはない」と述べた。

 同法人の笹井信次・事務局長は毎日新聞の取材に「着工のめどが立たない中、年間約218万円の固定資産税負担は大きく、国庫補助も出ない可能性が出てきたため不本意だが断念した。計画地の売却は現時点で白紙だが、同じ場所でもう一度応募することはない」と話した。【澤木政輝】

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