メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

古民家改装 環境を学ぶ場に 将来は大工学校設立 滋賀・長浜「キテハ食堂」

環境に配慮して古民家を改装した「キテハ食堂」の店内=滋賀県長浜市高畑町で、西村浩一撮影

[PR]

 環境に配慮した手法で古民家を改装した食堂「キテハ食堂」が、滋賀県長浜市高畑町にある。経営するのは、建築を通じて環境問題に取り組むNPO法人「湖北エコ村デザイン協会」理事長で大工、清水陽介さん(64)=同市余呉町。将来的には食堂を具体的な施工例とし、建築や環境問題などを学ぶ大工の養成学校も設立する予定だ。清水さんは「技術を共有しながらエネルギーについて考える学校にしたい」と夢を語る。

大工を養成する学校の構想を語る清水陽介さん=滋賀県長浜市高畑町で、西村浩一撮影

 食堂は2019年10月にオープン。約70平方メートルの店内には30席があり、火~金曜(土曜は不定期で営業)の午前11時~午後2時にランチなどを提供する。近所の主婦や評判を聞いた市外の若者らが1日平均で約20人来店し、手作りのみそや自家製の野菜を使った健康重視の定食(税込み1000円)が人気という。

導入したオーストリア製の木材チップを燃料とするボイラー=滋賀県長浜市高畑町で、西村浩一撮影

 環境への配慮の目玉は、木材利用が進むオーストリア製のチップボイラー。材木の切れ端や伐採した木々を破砕してチップ化し、燃料にして沸かした85度の湯を全館の暖房と給湯に利用する。温度調節や着火時間など全てコンピューターが自動でしてくれ、操作は無線LANを通じてスマートフォンからも可能。すでに県内外から見学者も訪れている。

 清水さんも大工として、改装に工夫を重ねた。壁には断熱材を用いて土壁を塗り、天井や床などは地元の杉板をふんだんに利用した。外気の影響を受けやすいガラス窓には、断熱効果の高い二重ガラスの木製サッシを使用している。店内は冬でも23度に保たれ、厨房(ちゅうぼう)のコンクリートの床も暖かいという。

 店を切り盛りする清水さんの長女、林ひかるさん(34)は「食堂なので人の出入りが多く、とても寒い日にはストーブをつけることもあるが、これが住まいならストーブは要らないのでは」と話す。

 元々商店だった古民家には奥に母屋もあり、清水さんは母屋の床下にも熱供給システムを設置した。将来的には宿舎に改造し、環境に配慮した建築技術を身につけた、大工を養成する学校を作る計画という。前段階として週末のみに学校を開校し、3月にも生徒の募集を始める予定だ。

 「キテハ」という食堂の名前は、材料としての「木」▽技術を意味する「手」▽道具を象徴する刃物の「刃」――から名付けた。校名は、ドイツ語で共有地を意味する「アルメンデ」を冠した「アルメンデ・キテハ」と決めている。清水さんは「環境やエネルギー利用を考える大工を年間を通じて育て、お互いに知恵を出し合い、環境に貢献できる家づくりを進めたい」と話す。

 食堂の営業などの問い合わせはキテハ食堂(0749・50・6647)。学校についての問い合わせは清水さん(090・1908・1915)。【西村浩一】

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 低体温症などで42人救急搬送 1人が意識不明 熊本城マラソン、降雨影響

  2. GDP年6.3%減 19年10~12月速報値、5四半期ぶりマイナス 消費増税響く

  3. 公文書クライシス 「解釈、どうとでも」 "保存1年未満"文書破棄記録ゼロ 情報公開、ルール骨抜き

  4. 雪不足で営業できず 福井の老舗スキー場が破産

  5. 新型肺炎 「感染拡大」前提に対策 政府、専門家会議受け

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです