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「解釈、どうとでも」 "保存1年未満"文書破棄記録ゼロ 情報公開、ルール骨抜き

統合幕僚監部総務課が2018年7月に作成した職員向けの教育用資料。「保存期間を1年未満にすれば、開示請求の対象にならない」という誤解が「本当によくある」と記載し、注意をうながしている=大場弘行撮影

 官僚の裁量でいつでも廃棄でき、「桜を見る会」を巡っても問題視されている保存期間1年未満の公文書。2017年の公文書ガイドライン改定で、原則として7類型のみに裁量での廃棄を認めたはずだったが、複数の省庁の職員の証言から、情報公開逃れが目的でルールが骨抜きにされている実態が浮かび上がった。

 「7類型に設定できる文書はごく限られたものにするはずだったのに、今では拡大解釈され、何でもかんでも放り込んでいる」。防衛省で文書管理を担当する職員は、こう明かした。

 16~17年に起きた自衛隊の南スーダン国連平和維持活動(PKO)日報問題では、防衛省がジャーナリストからの情報公開請求に対し、実際は保有しているのに「1年未満文書のため廃棄済み」として不開示を決定。後に「隠蔽(いんぺい)」が発覚して大きな批判を浴びた。

 こうした教訓を踏まえて改定されたガイドラインでは、裁量で廃棄でき、廃棄記録の作成・公表も不要な1年未満文書を「原本の写し」など7類型に限定したはずだった。だが、同省職員によると、今も「文書隠し」は続いているという。毎日新聞は、同省統合幕僚監部が日報問題を受けて作った公文書(行政文書)管理の教育用資料を情報公開請求で入手。資料には「本当によくある誤解」として、こんな記載があった。

 「保存期間を1年未満にすれば、行政文書ファイル管理簿に登録しなくていいので、(政府のウェブサイトの)イーガブに(ファイル名が)掲載されず開示請求の対象にならないから請求はこないし、開示しなくて済む」

 情報公開法上は、公文書は保存期間に関係なく開示対象となるが、資料ではこのように「誤解」する職員が多いとされていた。さらに、1年未満の保存期間が終わると再び1年未満に設定し直すなどの手法で「永遠に1年未満として保存できる」との「誤解」も、よくあると指摘されていた。

 統幕は資料の中ではこうした「誤解」を改めるよう強く戒めており、防衛省は「教育により職員が正しい認識を持つに至ったと考えている」としているが、職員は「統幕以外でも横行している。いまだに『誤解』している職員は多い」と話す。

 また、国土交通省職員は「政治家が絡むような表に出したくない文書を情報公開請求されたら、後付けで1年未満文書に押し込む。7類型の解釈はどうにでもなる」と明言。厚生労働省職員は「…

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