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論の周辺

王権と神仏の対抗で描く

日本思想史

 「わが日本古(いにしえ)より今に至るまで哲学なし」――明治の思想家、中江兆民の有名な言葉を第1章の冒頭に置いた『日本思想史』(岩波新書)を読んだ。仏教学者の末木文美士(ふみひこ)さんによる渾身(こんしん)の一冊である。古代から第二次世界大戦後に至る長大な思想史の流れを描き出した、まさに力業だ。古今東西にわたる著者の博覧強記のたまもので、驚きとともに一気に引き込まれた。

 日本に独自の思想や哲学がない、とはよく言われる。特に近代以降は思想といえばまず西洋思想であり、それ以前は中国から来た思想だった。儒教や老荘思想はもちろん、仏教思想も主に中国経由で取り入れられた。記紀神話に見られるような日本古来の神については、中世に至るまで理論的体系がなかったという。

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