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「見せましょう、野球の底力を」から9年 「ヤクルトの嶋」として再出発

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練習試合で先発した高梨裕稔とベンチに戻りながら会話を交わす嶋基宏(右)=沖縄県金武町で2020年2月15日午後1時46分、中村有花撮影
練習試合で先発した高梨裕稔とベンチに戻りながら会話を交わす嶋基宏(右)=沖縄県金武町で2020年2月15日午後1時46分、中村有花撮影

 長らくチームの顔だった楽天からヤクルトに移籍した嶋基宏捕手(35)。楽天時代の恩師・野村克也さん(11日に84歳で死去)が日本一に3回導くなど黄金期を築いたヤクルトで「本気でレギュラーをつかみに行く」と再起を誓う。

 15日の楽天との練習試合。嶋は「9番・捕手」で先発出場した。場所は、昨年までキャンプで汗を流した沖縄県金武町のグラウンドだ。嶋の名前がコールされると、スタンドから大きな拍手が起こった。中には目元を押さえるファンもいる。三回までマスクをかぶり、許したのは1点。嶋は「いつも以上に気持ちが入った」と苦笑いを浮かべ、「やっぱり勝たないとだめ。戦力が非常に充実したチームを倒していかないと上にいけない」と勝負師の顔つきとなった。

 2011年の東日本大震災の発生後、嶋は被災地の仙台に本拠地を置く楽天の選手会長として、「見せましょう、野球の底力を。見せましょう、野球ファンの底力を」とスピーチした。その後も復興への支援活動も地道に続けてきた。しかし、昨季は自己最少の57試合出場にとどまり、楽天球団から提示されたのは、野球協約の減額制限を超える大幅ダウンの年俸だった。

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