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公文書管理の担当なのに…内閣府、監察室の指摘をほったらかし?

内閣府の庁舎=東京都千代田区で2019年11月20日、野口武則撮影

 花の季節にはまだ早いが、今国会でも追及続く「桜を見る会」である。例の「消えた招待者名簿」に、こんな問題も潜んでいた。「桜」の事務局を務めたのは内閣府官房総務課だが、同課の文書保存のあり方を疑問視する内部の指摘が「放置」されている、というのだ。官房総務課は実は公文書管理法の所管官庁である内閣府全体の文書管理を総括する立場。こんなことでいいのか?【吉井理記/統合デジタル取材センター】

 話は昨年の「桜を見る会」から10日後、2019年4月23日にさかのぼる。

 内閣府から、公文書保存や公開のあり方を有識者にはかる公文書管理委員会に、ある文書が提出された。政府の文書保存のあり方をチェックする内閣府公文書監察室が、各省庁の文書管理の実態を調べた「行政文書の管理に係る取組の実態把握調査」の報告書である。インターネットで公開されている(https://www8.cao.go.jp/koubuniinkai/iinkaisai/2019/20190423/shiryou1-2.pdf)。読者も目を通していただきたい。

 気になる記述があった。各省庁は部署ごとに、公文書の保存期間を決めた「保存期間表」を作り、国民に公表することになっている。報告書では、匿名のある部署の保存期間表について、こんな問題点を指摘していた。

 この部署の保存期間表の中で、保存期間が「1年未満」とされた文書に「内閣総理大臣等表彰及び式典関係」という区分がある。「具体例」として「儀式、行事、表彰、及び式典開催に係る出欠確認資料」が挙げられ、この区分に該当する文書は「式典の(出欠)確認表」「式典のご招待状」などとされている。

 報告書は、この区分について「実際に想定している文書を的確に表現していないなど、十分な具体化ができていないために、当てはめによっては保存期間を1年以上とすべきものも含まれ得るものが確認された」として、「さらなる具体化が必要」と指摘していたのだ。

 昨秋以降、安倍晋三首相主催の「桜を見る会」の問題点が次々に明らかになり、内閣府が招待者名簿をさっさと廃棄した問題については、そもそも保存期間の「1年未満」が妥当なのか、という批判が上がった。報告書の指摘は、招待者名簿と関係があるのか。

 公文書監察室の担当者に聞くと「『式典のご招待状』などが『保存期間1年以上とすべきもの』という意味ではなく、『表彰及び式典関係』という書き方があいまいだ、という意味です。担当者の誤解などで、1年以上の保存とすべき文書が廃棄される可能性がある。だからより具体的な書き方にすることが必要だ、ということです」との説明だった。

 記者は「なんだ、そんな程度のことか」と思い、これ以上の取材は不要か、とも思ったが、問題の部署はどこの省庁のどの部署で、現在は改善されているのか、ということが気になった。

 前出の通り、公文書監察室は、この事例に挙げた保存期間表を作った省庁や部署名は公表していないし、報告書にも記載がないが、取材を進めると、同じ内閣府の官房総務課のものだったことが分かった。

 ならば、と官房総務課の保存期間表を調べて、驚いた。…

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吉井理記

1975年東京生まれ。西日本新聞社を経て2004年入社。憲法・平和問題、永田町の小ネタ、政治家と思想、東京の酒場に関心があります。会社では上司に、家では妻と娘と猫にしかられる毎日を、ビールとミステリ、落語、モダンジャズで癒やしています。ジャズは20代のころ「ジャズに詳しい男はモテる」と耳に挟み、聞き始めました。ジャズには少し詳しくなりましたが、モテませんでした。記者なのに人見知り。

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