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内戦続くシリア 空爆を「ゲームだから笑って」と父、笑顔の娘 動画が世界中で反響

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2020
世界中で反響を呼んでいるシリアの父娘の動画=動画ニュースサイト「AJ+」より

 今も内戦が続くシリア北西部イドリブ県に住む父と娘の動画が世界中で反響を呼んでいる。娘が空爆による爆音を怖がらないよう、父親がゲームだと言い聞かせ、娘は音が聞こえるたびに大声で笑う。動画から伝わる切ない戦地の現実が見る人の胸につきささる。

 中東カタールの放送局「アルジャジーラ」が運営する動画ニュースサイト「AJ+」によると、動画に登場するのは、イドリブ県に住むアブドラ・ムハンマドさんと3歳の娘。反体制派の一部が残っているとされる現地で、アサド政権側の空爆が続く中、アブドラさんは娘が怖がらないように「ゲーム」を考案し、爆音が聞こえたら笑うよう娘に教えた。

 動画では、アブドラさんが娘に「今度は飛行機かな爆弾かな」と問いかけ、娘は「爆弾よ」と答える。まもなく爆発音がして、娘は大声で笑い転げ、「ああ、面白い」と笑顔が止まらない。「AJ+」は動画に解説を加え、「シリア北西部では2019年末以降、60万人が家を失い、紛争下で育つ子どもたちは精神面で問題を抱えるとみられる。アブドラさんは、これに対抗するためにこのゲームを思いついた。アブドラさんは3歳の娘に適切な教育を受けさせたいと願っている」としている。

 他にも海外の多くのニュースサイトなどがこの動画を取り上げており、視聴者からは「女の子の笑顔に涙が出る」「胸がはりさけそうだ」「何て勇敢な父親なんだ。どうか2人が無事でいてほしい」などと書き込みが相次いでいる。

 シリアでは11年以降、民主化運動「アラブの春」が起こり、これをアサド政権が弾圧。さらに過激派組織「イスラム国」(IS)も加わり、内戦が激化した。ISの勢力はほぼ掃討されたが、反体制派の最後の拠点イドリブ県で政権側との戦闘が続いている。【鵜塚健/統合デジタル取材センター】

鵜塚健

1993年入社。大阪社会部、外信部、テヘラン支局長、京都支局次長などを経て2019年5月から統合デジタル取材センター副部長。3年半のイラン生活で中東料理にはまる。共著に「縦並び社会」(毎日新聞社)、単著に「イランの野望~浮上するシーア派大国」(集英社)。法政大大学院グローバル地域研究所特任研究員。

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