メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ALL FOR 2020

東京へ ともに歩む

毎日新聞

日本代表の合宿で打撃練習に取り組む山田恵里=沖縄県読谷村で2019年12月13日午前11時21分、細谷拓海撮影

アスリート交差点2020

真っ向勝負 ライバル米国から学ぶ=ソフトボール・山田恵里

 2013年、日本リーグの中断期間中に米国のプロリーグに参戦しました。昔から憧れがあった国で自分の力を試したい、米国のリーグがどれほどのレベルかを知りたいと思ったことがきっかけです。約2カ月半という短い期間でしたが、価値観が変わる多くの発見があり、15年にも再び米国へ渡りました。

 日本とは違い、向こうでは食事から練習中の飲み物まで自分で用意し、試合会場にも選手がレンタカーを運転して移動します。練習時間は少なく、試合で負けたり、エラーをしたりしても、終わればすぐに遊びに行ってしまう。ただ、試合になると人が変わる。結果が出なければ首になる世界なので、勝利にかける思いや個々のプライドは強く、そこが米国の強さの秘密なのだと感じました。

外野でノックを受けるソフトボール日本代表の山田恵里(左)=沖縄県読谷村で2019年12月12日午前11時25分、細谷拓海撮影

 トヨタ自動車で活躍するモニカ・アボット投手らもプレーしており、リーグのレベルは高いです。好機で四球を与えられることもなく、純粋に一対一の勝負をすることができ、充実した日々でした。08年北京五輪決勝で対戦し、私にとっては特別な存在だったキャット・オスターマン投手と再戦できたことも楽しい思い出です。

 それまで日本でソフトボールをすることが楽しくなかったわけではありません。ただ、ずっと「結果を出さなければ」「仕事としてやらないと」という思いでやっていたのも事実。好きでやっていることなのだから、もう少し楽しんでもいい――。オン、オフをうまく切り替えながら、競技に打ち込む米国の選手たちを見て感じました。

 外の世界を経験したことで、再発見した日本の良さもあります。細かい技術があり、基礎がしっかりしているという日本らしさを変える必要はないでしょう。ただ、東京五輪でも金メダルを争う、最大のライバルから日本が学べることは多くあります。日本と米国の考え方がミックスされれば、より幅が広がるのではないかと強く感じています。選手としてではないかもしれませんが、またいつか行きたいですね。そうすることで日本ソフトボール界にもプラスになればと思っています。

試合前に聴く音楽や好きな歌は何ですか。

 球場に移動するバスの中で聴いています。ただ、必ずこの曲、というのはありません。浜崎あゆみ、EXILE、嵐……。その時に聴きたいと思ったものを選んでいます。緊張でドキドキすることもあまりないので、気持ちを落ち着かせるというよりは、盛り上げるためですかね。前向きになれますし、音楽に助けられることは多いです。部屋でもあまりテレビはつけないので、音楽を流していることが多いですね。

山田恵里(やまだ・えり)

 神奈川県藤沢市出身。厚木商高(神奈川)で競技を始め、2002年に日本リーグの日立に入部。走攻守そろった外野手で日本代表では主将を務める。04年アテネ五輪銅メダル、08年北京五輪金メダル。35歳。