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アニマルクライシス

福島・帰還見据えイノシシ捕獲

帰還困難区域の雑木林から川を渡ってきたイノシシの親子=福島県浪江町で2017年9月21日午後5時27分、喜屋武真之介撮影

 <くらしナビ・環境>

 東日本大震災に伴う東京電力福島第1原発事故から3月で9年。原発周辺で放射線量が依然として高く、住民の立ち入りが制限される「帰還困難区域」では、すみ着いて人家や畑を荒らすイノシシなどの野生動物を捕獲する取り組みが続いている。【五十嵐和大】

 ●生息数大幅増加か

 「2019年度のイノシシ捕獲頭数は前年度の2倍を超える」。環境省の担当者は実績を強調する。同省は13年度から、年間被ばく線量が20ミリシーベルト以下に下がらず住民の立ち入りが制限された「帰還困難区域」内で、イノシシなどの捕獲を開始した。富岡、大熊、双葉、浪江町と葛尾村の計5町村に300個の箱わなを設置して捕獲を続けており、これまで捕獲したイノシシの総数は間もなく5000頭に達する。

 なぜ捕獲が必要なのか。事故に伴い住民が避難した区域では、直後からイノシシやアライグマなどの野生動物が町中にもすみ着くようになり、その後繁殖を繰り返して生息数が大幅に増えたとされる。避難後の無人の住宅に入り込んだり、水稲や果樹を食べて田畑を荒らしたりする被害が続いているほか、過去には一時帰宅中の住民がイノシシに襲われたこともあった。幹線道路沿いでイノシシの姿を見ることも珍しくないという。

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