メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

坂村健の目

正しく恐れる、ということ

 明治中期から昭和初期の物理学者で随筆家としても有名な寺田寅彦は「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしい」と書いた。東日本大震災での原発事故について多くの科学的でない言説が流れ、風評被害や被災者差別につながるなどした。そこで「感情でなく科学知識を持って状況を正しく理解し恐れるべし」という戒めとして彼の言葉が見直された。

 もちろんこの言葉自体は中立で、恐れるべきときに恐れないこともまた「正しく恐れる」に反する。そこで問題は、何が「正しい」かだ。放射能のようなよくわかっている物理現象と違い、生物は少し遺伝子が変わるだけで大きく違う「新型」になりうる。新型コロナの研究は進んでいるものの、残念ながら何が「正しい」かをはっきり言えるところまではきていない。

この記事は有料記事です。

残り814文字(全文1172文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「森三中」黒沢かずこさんが新型コロナウイルスに感染 発熱後、味覚異常残り受診

  2. 「検査数少なく正確な評価困難」 在日米大使館が「予測困難」と米市民に帰国促す

  3. 現金給付 「自己申告制」で1世帯30万円支給へ 「収入減」示す書類求める

  4. ナイトクラブや風俗業、休業補償の対象外 厚労省「公金助成ふさわしくない」に批判

  5. 「配布計画は裏目に出た」 アベノマスク批判、米欧主要メディアも報道

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです