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ヒバクシャ

2020 張本勲さん(79) お袋、語るよ「あの日」を

 <75年 核なき世界はまだか documentary report 256>

 張本勲さん(79)がその半生を振り返るとき、家族は欠かせぬ登場人物となる。

 「お袋を中心に、それはもう、強い絆で結ばれた家族でしたよ」

 東京都内の自宅で、そう語り始めた。張勲(チャンフン)の韓国名がある広島生まれの在日2世。母は爆風に傷つきながらもわが子を守り、戦後は身を粉にして働いた。兄は亡き父に代わり、広島を離れて野球に打ち込んだ弟に仕送りを続けた。色白で優しかった上の姉は原爆で帰らぬ人となったが、原子野をともに逃げた2番目の姉とは今も支え合う。

 両親が日本統治下の朝鮮半島から海を渡ったのは、1939年ごろだった。父張尊禎(チャンサンジュン)さんは財産整理のため戻った故郷で病死し、母朴順分(パクスンブン)さん(85年に83歳で死去)は4人の子と異境に残った。運命の45年8月6日は広島市の自宅で迎えた。家には5歳だった末っ子の張本さんに、二つ上の2番目の姉もいた。張本さんが玄関先で浴びた閃光(せんこう)に目を閉じた次の瞬間、飛び込んできた光…

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