民主主義、沖縄と国で違うのか 辺野古県民投票1年 冷たく刺さった大臣の言葉

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県民投票実施を求める署名活動=那覇市役所前で2018年7月、普久原朝日さん撮影
県民投票実施を求める署名活動=那覇市役所前で2018年7月、普久原朝日さん撮影

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡り、埋め立ての賛否が問われた沖縄県民投票から24日で1年となる。結果は埋め立て「反対」が7割を超えたが、政府は民意に沿わず土砂投入を続けている。投票実施を求めて署名集めに奔走した那覇市のカメラマン、普久原(ふくはら)朝日さん(25)の胸には、投票後に防衛相が言い放った次の言葉が今も冷たく刺さる。「沖縄には沖縄の民主主義があり、国には国の民主主義がある」

反対71%、政府は聞かなかった

 2018年春、普久原さんは日本大国際関係学部(静岡県)を卒業し、地元の沖縄に戻った。趣味のカメラを手に辺野古を訪れ、移設に抗議する市民と県警機動隊員の県民同士が衝突する現場で感じた複雑な思いをネット上につづった。その投稿がきっかけで、県民投票に向けた署名集めを準備していた元山仁士郎さん(28)から活動に誘われた。

 当時は移設に反対する政党や団体の中でも県民投票には慎重論が強かった。「必要な数の署名が集まらなければ、『基地問題って沖縄でも関心は低いんだ』という話になる」。それまで国政選挙などで辺野古移設反対の候補が勝利を重ねても政府は「さまざまな施策で争われた結果」と繰り返してきただけに、埋め立ての賛否一点で民意を問う県民投票は「絶対に実現させないといけない」と活動に加わった。

 署名集めが始まった18年5月から投票までの9カ月間、署名への協力や投票への参加を呼びかけ、県内各地を回った。「辺野古に移した方が危険は少なくなる」。飲み屋街では移設容認の立場の人とも出会い、議論した末に署名をもらった。人口約1100人の島では「よく来たな」と歓迎を受け、夜遅くまで語り合った。迎えた投開票の日。反対が投票総数の71%を占めた結果に「やっぱりそうだよな」と思った。

 しかし、政府は「結果を真摯(しんし)に受け止める」と言いながらも工事を続行。岩屋毅防衛相(当時)は「沖縄には…

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