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2019年の栃木県内の運転免許証の自主返納者が8413人と過去最多になったことが、県警への取材で明らかになった。10年(1260人)から約7倍に急増している。全国で相次いでいる高齢ドライバーの重大事故や各自治体による自主返納者への支援拡充などが、決断を後押ししているようだ。【玉井滉大】
1月下旬、宇都宮市の弁護士、稲葉勉さん(77)は運転免許証を返納するために宇都宮中央署を訪れた。返納手続きを終えた後、岡広志署長から「勇気ある決断に深く敬意を表します」などと書かれた表彰状を受け取った。「事故で被害者を出してしまうのであれば、多少の不便はしのんで公共交通機関を利用する。大事故を防止するのは自己の意思決定だと思う」と晴れやかな表情で語った。
県警運転免許管理課によると、この約10年間、運転免許証の自主返納者数は右肩上がりに増え続けている。目立つのは75歳以上の人で、19年は全体の約71%を占めた。返納の主な理由は「高齢になり運転の必要がない」「身体機能の低下を自覚した」「家族などの勧め」などという。
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