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人生の道しるべとなった一冊、読書を楽しむきっかけとなった一冊。過去に読んだ書籍の魅力や思い出を政治家に語ってもらいます。

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枝野幸男氏/下 「皇帝フリードリッヒ二世の生涯」 理想と現実のズレただすリアリスト

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議員会館の自室の本棚の前で写真に納まる立憲民主党の枝野幸男代表=東京都千代田区の衆院第1議員会館で2020年2月6日、長谷川直亮撮影
議員会館の自室の本棚の前で写真に納まる立憲民主党の枝野幸男代表=東京都千代田区の衆院第1議員会館で2020年2月6日、長谷川直亮撮影

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 塩野七生さんと初めて会ったのは、若い頃に超党派の議員団でローマに行った時だった。先輩に連れられて聞いた塩野さんの話が面白く、帰国してすぐに「ローマ人の物語」を買い、その後も毎年、続刊が出たら買っていた。そこからさらに中世のベネチアを描いた「海の都の物語」などに進んでいった。

 数ある塩野作品の中から「今、一番読みたい」と思ってこの本を選んだ。塩野さんは小説ではなく、歴史的客観的事実を彼女なりの解釈で描く。歴史を描く時に、善悪や道徳ではなく、政治や軍事のリアリズムに基づいて行動していたかどうかをものすごく重視する塩野さんの作品は、今の自分の仕事にも直接的に役に立つ。そういう意味では、流行の小説はあまり読んでいない。妻には「読む本がものすごい偏ってるよね」とよく言われる。家によく、妻が読んだベストセラーが転がっているけど、全然読まない。

 SP(警護の警察官)が付くようになってから気軽に外出しにくくなり、本屋にふらっと行くことはほぼなくなった。ほとんどの本はネット通販で買うようになってしまった。塩野さんや北方(謙三)さん、宮城谷昌光さん、トム・クランシーといった「この作家の本は買う」という本をチェックする。昔は本屋で棚をバーッと眺めて「これを買おう」ということができていたけど、新聞の書評欄には……目を通してないなあ。最近は新しい分…

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