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原爆症認定を巡る訴訟で経過観察中の被爆者3人を敗訴とした25日の最高裁判決は、被爆者が今も医療が必要な状態にあるという「要医療性」を認めるには特別な事情が必要だとして判断基準を厳格に示した。認定行政に一定の影響を与える可能性があるが、被爆者団体からは救済の道が狭まることへ懸念の声も上がった。
最高裁、手厚い医療特別手当は「特別な出費のために上乗せ」
被爆者援護法は、原爆の放射線で受けた健康被害を「他の戦争被害とは異なる特殊な被害」と位置付け、原爆症と認定されると被爆者は月約14万円の「医療特別手当」の支給を受ける。小法廷は、援護法の立法趣旨や仕組みを詳細に検討。各手当の中でも、医療特別手当を特に手厚くした現行制度の趣旨を厳格に判断し、経過観察中だった原告の敗訴という結論を導いた。
広島や長崎の被爆地域にいた被爆者には被爆者健康手帳が交付され、医療費が支給される。このうち、白内障や糖尿病など放射線が原因で病気になったとする放射線起因性が認められれば「健康管理手当」(月約3万円)、加えてその病気で要医療性も認められれば原爆症と認定される。病気が治ると「特別手当」(月約5万円)に切り替わる。
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