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首相の全国休校要請 混乱招かぬ対策が必要だ

 非常事態の対応とはいえ、国民生活への影響は免れない。混乱を招かぬ対策が必要だ。

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、安倍晋三首相が来月2日から全国の全ての小中高校などについて臨時休校を要請する考えを示した。期間は春休みまでで、実質約1カ月に及ぶ。長期間にわたる極めて異例の措置だ。

 子どもの健康、安全を第一に考え、感染リスクを低減することが目的だという。

 すでに北海道や千葉、石川で臨時休校の措置がとられていた。このうち北海道では道内の全小中学校を1週間の休校にしている。

 学校は集団生活の場である。一度感染が広がり出したら、歯止めがきかなくなる恐れがある。

 これまで感染対策は後手に回ってきただけに、先手を打とうという意識が働いたのだろう。

 ただし、首相の表明は唐突すぎる面があるのは否めない。大規模イベントの自粛要請と同様に、政府の基本方針に盛り込まれていない内容だからだ。この措置に伴うさまざまな課題に、政府は責任をもって対応すべきである。

 首相の表明を受け、各自治体はさっそく、対応を迫られることになる。混乱を最小限に抑えるためにも、首相が早期に詳しい説明をする必要がある。

 影響は学校だけにとどまらない。子どもや保護者に与える負担にも留意しなければならない。

 共働きや一人親の家庭の場合、休校となれば子どもが一人で自宅に待機することになる。特に子どもが小さければ親は心配だ。子どもに合わせて仕事を休んだり、自宅で働いたりできるように、勤務先の企業などの協力が欠かせない。

 特に非正規労働者の場合、家にいることで給与を得られなくなれば、生活に困る面も出てくる。こうした問題への対応も検討すべきだろう。

 さらに、学習が遅れることへの手当てや、学校を円滑に再開するための配慮も忘れてはならない。

 政府は当面、保育所については休園を要請しないという。ただ、今後、休園を検討せざるをえない事態が来る可能性は否定できない。早めに備える必要がある。

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