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文学に陰あり

野坂昭如「受胎旅行」 「種馬」解き放つ隠岐の桜 /鳥取

 歌を歌ったり参院議員になったり、テレビの討論番組で司会でもないのに仕切り始めたり。子ども時代の私はタレントのおじさんだと思っていた。作詞でも活躍し、CMソングのほか童謡「おもちゃのチャチャチャ」(1963年にレコード大賞童謡賞)がある。野坂昭如(あきゆき)(1930~2015年)は、戦争への怒りと低い目線で人間を描き続け、今こそその存在の重さが思い知らされる作家である。

 よく知られるのは1968年に直木賞を受賞した「火垂(ほた)るの墓」。88年にはアニメ映画になった。14歳の少年清太と4歳の妹節子が第二次世界大戦末期の神戸空襲で家を焼かれて母を失い、防空壕(ごう)で生き延びようとするが節子も清太も餓死する。野坂自身が1歳半の妹を疎開先で亡くした体験がベースにある。野坂の一貫するスタンスは「焼け跡闇市派」だ。

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