メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

文学に陰あり

野坂昭如「受胎旅行」 「種馬」解き放つ隠岐の桜 /鳥取

 歌を歌ったり参院議員になったり、テレビの討論番組で司会でもないのに仕切り始めたり。子ども時代の私はタレントのおじさんだと思っていた。作詞でも活躍し、CMソングのほか童謡「おもちゃのチャチャチャ」(1963年にレコード大賞童謡賞)がある。野坂昭如(あきゆき)(1930~2015年)は、戦争への怒りと低い目線で人間を描き続け、今こそその存在の重さが思い知らされる作家である。

 よく知られるのは1968年に直木賞を受賞した「火垂(ほた)るの墓」。88年にはアニメ映画になった。14歳の少年清太と4歳の妹節子が第二次世界大戦末期の神戸空襲で家を焼かれて母を失い、防空壕(ごう)で生き延びようとするが節子も清太も餓死する。野坂自身が1歳半の妹を疎開先で亡くした体験がベースにある。野坂の一貫するスタンスは「焼け跡闇市派」だ。

この記事は有料記事です。

残り1097文字(全文1456文字)

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「森三中」黒沢かずこさんが新型コロナウイルスに感染 発熱後、味覚異常残り受診

  2. 「検査数少なく正確な評価困難」 在日米大使館が「予測困難」と米市民に帰国促す

  3. 現金給付 「自己申告制」で1世帯30万円支給へ 「収入減」示す書類求める

  4. ナイトクラブや風俗業、休業補償の対象外 厚労省「公金助成ふさわしくない」に批判

  5. 「配布計画は裏目に出た」 アベノマスク批判、米欧主要メディアも報道

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです