「故郷離れるしかないのか」 家賃上昇が招く経済不安 復興住宅揺らぐ定住

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復興住宅からの退去を惜しむように、窓から外を見る男性=岩手県陸前高田市の県営栃ケ沢アパートで
復興住宅からの退去を惜しむように、窓から外を見る男性=岩手県陸前高田市の県営栃ケ沢アパートで

 岩手、宮城両県の大規模災害公営住宅(復興住宅)に岩手大などが実施したアンケートから、住み続けると明言できない人が4割を超える実態が見えてきた。ついのすみかと決めて入居しながら、家賃の上昇に経済的な不安を感じる人が目立つ。集合住宅での生活になじめずに孤立する苦悩も浮かぶ。

「光熱費や燃料代、食費を払えばほとんど残らない」住民の悲鳴

 「気付くと家賃のことばかり考えている」。わずかな家具の他はがらんとした部屋で、50代の女性がつぶやいた。女性が1人で暮らすのは、岩手県陸前高田市の県営栃ケ沢アパート。約400人が暮らす県内最大の復興住宅だ。

 女性は震災前、家賃約3万円の雇用促進住宅で暮らしていたが、津波で全壊。2016年夏に完成した栃ケ沢アパートに1人で移り住んだ。市内の民間賃貸住宅は津波でほとんど流され、他に選択肢はなかった。

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