メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

中満泉さんから「地球を変えるあなたへ」

(12)三つの提案  対話と勇気と信念を

地球温暖化対策の強化を求める若者の世界一斉デモに参加する人たち=東京都渋谷区で2019年3月15日

[PR]

対話たいわ勇気ゆうき信念しんねん

 あっというに1ねんがたちました。1ねんかんコラムをんで、安全保障あんぜんほしょう軍縮ぐんしゅく人道じんどう問題もんだい気候変動きこうへんどう差別さべつ問題もんだいなどたくさんのむずかしいことをわたし一緒いっしょかんがえてくれて、ありがとう。

 1かいのコラムに、21世紀せいき世界せかい地球ちきゅう規模きぼでさまざまなことがこる「地球ちきゅう時代じだい」にはいった、ときました。新型しんがたコロナウイルスはまさにそう。世界せかいのどこかではじまった問題もんだいが、またた身近みぢか問題もんだいになるのが地球ちきゅう時代じだい。これからしばらく、世界せかい協力きょうりょくしてこのウイルスとたたかわないといけません。感染かんせんデータをきちんと公表こうひょうし、研究けんきゅう成果せいか共有きょうゆうしながら、冷静れいせい協力きょうりょくするのが重要じゅうようです。そしてもっと被害ひがいけやすい、立場たちばよわひとたちのことをかんがえ、支援しえんしなければなりません。そうすればわたしたちの世界せかいはどんな危機ききにも対応たいおうできるとしんじています。

身近みぢかなことから

 新型しんがたコロナウイルスもそうですが、地球ちきゅう時代じだいむずかしい課題かだいみ、地球ちきゅうをよりいところにするためのけつはなんでしょうか? わたし世界せかい問題もんだいも、ごく身近みぢか家庭かてい学校がっこう社会しゃかいみからえていけるといつもおもっています。みんながいろいろなことをかんがえてむことがかさなり、地域ちいきくに、そして地球ちきゅうレベルの努力どりょくになって結集けっしゅうしていくからです。

 みなさんはこれからの地球ちきゅうになですから、この地球ちきゅうくしていくためにわたし大切たいせつだとおもっている、みっつのことを提案ていあんしたいとおもいます。どれも一人一人ひとりひとりが、学校がっこうやコミュニティーでできることです。

 まず、いろいろなひとはなしき、はなうこと。とく自分じぶんことなる意見いけんひとはなしこそしっかりくことです。わたしなが国連こくれん仕事しごとをしてきましたが、困難こんなん問題もんだい解決かいけつするあたらしいアイデアや方向性ほうこうせいは、自分じぶん正反対せいはんたいかんがえをき、「あ、そういうかんがかたもあるんだ」などと対話たいわするなかまれることがおおいのです。女性じょせい男性だんせいも、わかひとねんぱいひとも、障害しょうがいったひとやLGBTなど性的せいてきマイノリティーのひと平等びょうどう参加さんかする、ダイバーシティー(多様性たようせい)のたか社会しゃかいは、より決定けっていができるとわれます。それぞれが、いろいろな視点してんをもたらすことができるからです。

 2番目ばんめは、勇気ゆうきつこと。なんだかおかしいとかんじたら「どうして」「おかしいんじゃない?」とこえ勇気ゆうきです。わたし勇気ゆうきについてまなんだのは小学校しょうがっこうねんせいときでした。クラスのおとこがおなかをこわしていたのでしょう、教室きょうしつ大便だいべんらしてしまったのです。クラスメートがはやしたて、ものをげつけるなかすこのショートカットのおんなが「大丈夫だいじょうぶだよ、さ、こうね」とこえをかけ教室きょうしつからそっとしました。そのこおりついてなにえなかったわたしは、いまでもおんなかお名前なまえまではっきりおぼえています。普段ふだんはとてもおとなしいその勇気ゆうきがどういうものかをおそわりました。仕事しごとはじめてからは、せんしたムスリムけい友人ゆうじんつまどもを、いのちをかけてまで自宅じたくでかくまったクロアチアけい男性だんせいや、みずからの過酷かこく被爆ひばく体験たいけんかたることで核廃絶かくはいぜつ運動うんどう参加さんかする被爆者ひばくしゃ勇気ゆうきたりにしてきました。そういう、いろんな勇気ゆうきなかえていくのだ、とわたし経験けいけんから痛感つうかんしています。そんたくなどせず、おかしいことにはこえをあげ、それぞれのちからわせてただしいことをする。みなさんが勇気ゆうきしてこえをあげ、仲間なかま連帯れんたいしていけば、いじめをなくしていくこともできるのではないでしょうか。

理想りそう希望きぼう連帯れんたい

 そしてみっに、自分じぶん世界せかいえられるちからっているとしんじることです。さきがわからない、おおきな変化へんかだれにとってもこわいことですね。でもだからこそ、理想りそう将来しょうらい希望きぼうが、わたしたちを連帯れんたいさせてくれます。奴隷解放運動どれいかいほううんどう人種差別じんしゅさべつたたかうアメリカの公民権運動こうみんけんうんどうみなみアフリカのはんアパルトヘイト運動うんどう……おかしいとかんじた人々ひとびとこえをあげ、キング牧師ぼくし有名ゆうめいな「わたしにはゆめがある」という演説えんぜつにあるように、希望きぼうのために連帯れんたいしていくことで世界せかいえました。わたしたち人間にんげんはそういうちからっている存在そんざいです。

 みなさんがえていく、つくっていくこの地球ちきゅう未来みらいはどんなものでしょうか? わたし想像そうぞうするだけで、ワクワクします。

    ×  ×  ×

 中満なかみつさんのコラムは、しんねんからだい日曜日にちようび掲載けいさいします。次回じかいは5がつ31にちです。


中満なかみついずみさん[国連こくれん事務次長じむじちょう

 1963ねんまれ。アメリカの大学院だいがくいんて89ねん国連こくれんり。難民なんみん保護ほご国連平和維持活動こくれんへいわいじかつどう核兵器禁止条約かくへいききんしじょうやく採択さいたくなどのためにはたらいてきた。著書ちょしょ児童書じどうしょ危機きき現場げんばつ」など。

おすすめ記事
広告
毎日新聞のアカウント
ピックアップ
話題の記事

アクセスランキング

毎時01分更新

  1. 「限界だった」たった1人の介護の果て なぜ22歳の孫は祖母を手にかけたのか

  2. 所信表明さながら? 枝野氏「共生社会」提唱で対立軸設定急ぐ

  3. ここが焦点 大阪市廃止で職員9割が特別区へ 人員配置計画に内部から懸念の声 都構想

  4. ボンベガス吸う遊び中に爆発、アパート2室焼ける 重過失失火容疑で10代3人逮捕

  5. 史上最大級の「ペヤング超超超超超超大盛やきそばペタマックス」発売へ 通常の約7.3倍 まるか食品

編集部のオススメ記事

のマークについて

今週のおすすめ
毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです