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支局長からの手紙

松山城の濠・完 /愛媛

 戦後の一時期、埋め立ての危機にあった松山城はどう守られたのか。前回、前々回の続きです。

 元県庁職員で松前町文化財保護審議会会長を務める藤岡香市さん(80)によると、市民による反対運動は次第に活発になります。15団体で構成する反対期成同盟のメンバーは連日、占領業務を引き継いだ愛媛民事部(軍政部から改称)へ陳情。そして、濠(ほり)の水をかんがい用水として利用する農民の訴えを陳情書にしたためた弁護士、岡井藤志郎(1895~1974)は1949年8月、朝美地区の農家ら100余人とともに民事部のトップ、シャールス司令官に直談判します。

 岡井の手記「松山城濠を救うの記」には経緯が記されています。司令官は当初、あまりに大勢が押しかけたため暴動が起こったと思い、激怒したそうです。いらだちを募らせ、階段近くに立っていた岡井を突き飛ばします。「司令官いわく『公選の市長が提案し、議員が賛成した埋め立て計画は市民の世論であろう』と。それが民主主義のルールなのだから『自分は市政に干渉しない』というわけです。その『干渉しない』という言葉に岡井は…

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