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支局長からの手紙

鍛冶屋は今/中 今しかない /高知

研修生を支える(右から)梶原さん、門田さん、進藤さん=香美市の「鍛冶屋創生塾」で、井上大作撮影

 伝統的工芸品の指定を受ける土佐打刃物。香美市土佐山田町の「鍛冶屋創生塾」では1期生の若者3人が修業の日々を送っています。産地の刃物組合が主体となり、後継者の養成機関を設けるのは全国的にも珍しいといいます。鍛冶屋さんの世界は今、慢性的な後継者不足に悩む一方、海外からの注文が相次ぐ好況に沸いています。

 刃物の国内6大産地で高知の生産額はそれほど高くありません。県土佐刃物連合協同組合によると、2014年の全国生産額(包丁)は161億円。このうち岐阜と新潟で9割近くを占め、高知は3億2000万円ほどにすぎません。ただ、大規模産地では工業製品化が進み、昔ながらの鍛冶屋さんは少なくなっています。一方、高知では土地ごとで微妙に形状が異なる農山林用の刃物を作ってきました。職人がハンマーだけでさまざまな刃物を作る「自由鍛造(たんぞう)」が発展し、少量多品種が特長です。

 他の産地は必ずしもライバルではありません。産地ごとに工程の得手、不得手があり、産地間を「半製品状態」で出荷しあって完成するケースが多いそうです。例えば、高知の職人が鍛造した生地が大阪(堺)に運ばれて研磨され、さらに岐阜(関)でハンドル加工されて完成します。料理人に支持される堺の包丁の多くは土佐の鍛造生地だといいます。刃物メーカーは独立して全工程を担っているのではなく、産地は互いに補完しあいます。…

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