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詩歌の森へ

秋桜子の声を聞く=酒井佐忠

 水原秋桜子を師と仰ぎ、清冽(せいれつ)な感覚の作品と文章世界をライフワークとして研究し、現代俳句協会顧問も務めた俳誌「波」名誉主宰の倉橋羊村が2月に亡くなった。若くして秋桜子の「馬酔木」の巻頭作家となり、その後も地道に秋桜子研究をつづけてきた俳人の死が惜しまれる。<冬菊のまとふはおのがひかりのみ>。西洋風印象画を思わせる鮮やかな師の作品とともにあった生涯だった。

 書棚から代表著書の一つの『水原秋櫻子に聞く』(本阿弥書店)をとり出す。評論「自然の真と文芸上の真」を発表し「ホトトギス」と別れた秋桜子の真意や、第1句集『葛飾』について独自の見方が述べられる。興味深かったのは画家の佐伯祐三への関心の強さ。秋桜子はなぜ、渡仏したパリで30歳の若さで生を閉じた激しく揺れる心情を描く画家に惹(ひ)かれたのか。絵の激しさの中にも感情を抑えるバランス感覚を見抜いていたから…

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