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熱血!与良政談

長年、政治の裏側を取材してきた与良正男専門編集委員が、永田町に鋭く斬り込みます。

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会見を打ち切らせるな=与良正男

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 20年も前の話だ。森喜朗氏が首相になった2000年春から1年間、私は官邸取材の責任者(キャップ)を務めた。

 森氏は就任早々「日本は天皇を中心とした神の国」と発言して批判を呼んだ。当時、毎日新聞は内閣記者会の幹事社で、私は森氏の記者会見を求めて首相側との調整に追われる日々を過ごした。

 「会見は短時間で打ち切った方がいい」と森氏に「指南書」を渡した記者(NHKだったというのが定説だ)がいることも発覚した。だが、私は首相側に「打ち切ったら、私たちは『総理、逃げるのか』と声を浴びせますよ」と再三伝えたものだ。

 当時も幹事社質問は何点か事前通告したが、会見では「総理の資質が問われているのですよ」といった厳しい声も出た。森氏も冒頭長々と発言せず、約束通り質問は打ち切らなかった。

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