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2015年6月30日、同居人(夫)は退院した。発症232日目だった。
その8日前、担当者会議が開かれ、病院スタッフと自宅でのケアに加わる方々あわせて22人が病院の会議室に集結した。病院スタッフからの引き継ぎや今後のケアの方針などが話し合われる会議で、介護サービスの利用にあたって義務付けられている。とはいえ、22人もの人が同居人(夫)のために集結してくれている光景には何か込み上げるものが……、と思う間もなく、隣にいる夫が号泣していて、私はたちまち冷静になるのだった。
前もって「こんな会議があるんやけど、なんか要望ある?」と尋ねたら、夫は「からだがうごくようにしてほしい」と文字盤で答えて、私は絶句した。そりゃそうだ。そうだよなあ。
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