「コロナショック」に米緊急利下げ不発 NY株大幅下落 中央銀、金融政策に限界

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米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げを受けた日米のマーケット指標を示す街頭ディスプレー=東京都中央区で2020年3月4日午前9時22分、北山夏帆撮影
米連邦準備制度理事会(FRB)の緊急利下げを受けた日米のマーケット指標を示す街頭ディスプレー=東京都中央区で2020年3月4日午前9時22分、北山夏帆撮影

 米連邦準備制度理事会(FRB)は3日、臨時の連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利を0・5%引き下げ年1・0~1・25%にすると決定した。新型コロナウイルスの感染拡大による金融市場の混乱を封じ込める狙いだったが、同日のニューヨーク株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に下落し、定例会合を待たずに決めた緊急緩和は不発に終わった。日米欧の中央銀行は市場の不安解消に躍起だが、未知のウイルスを相手に金融政策による対応には限界も見える。

FRB議長会見中も売り加速

 「最近数週間で状況が大きく変わった。米国で新型コロナウイルスの流行が始まり、経済悪化リスクが生じていると判断した」。FRBのパウエル議長は臨時会合後の記者会見で、緊急利下げの理由をこう述べた。FRBが臨時会合で利下げを決定するのは、リーマン・ショック後の2008年10月以来だ。

 中国発の新型コロナウイルスは、2月下旬に欧州や中東で感染者が急増したことで世界経済の先行きへの懸念が強まり、各国市場で株安が連鎖する「コロナショック」が進行。ニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均は24~28日の1週間の値下がり幅が3500ドル超と過去最大を記録した。パウエル議長は28日に声明を発表し、「米経済を支えるために適切に行動する」と追加利下げを示唆。市場は3月17、18日の定例会合での利下げを織り込んでいたが、先手を打って緊急利下げに踏み切り、金融市場安定化に向けた強い意思を示した。

 パウエル議長は会見で、「米国経済は堅調で、強い成長へと回復していく」と自信を示したが、その間、ニューヨ…

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